米大統領、インド太平洋経済枠組みを発表
2022年05月24日付 VietnamPlus 紙
【写真】ジョー・バイデン米大統領は2022年5月23日、日本の東京にて、繁栄のためのインド太平洋経済枠組み(IPEF)を発表した。(写真:AFP/国営ベトナム通信社)
米大統領、インド太平洋経済枠組みを発表
バイデン米大統領によると、繁栄のためのインド太平洋経済枠組みは、貿易やサプライチェーン、気候変動、汚職対策などといった重要な問題に焦点を当てている。
駐ワシントンの国営ベトナム通信社特派員によると、5月23日、訪日中のジョー・バイデン大統領は、インド太平洋における米国の経済的参画を導くことを目的とした、新たな枠組みを発表した。
これはまた、バイデン氏が米大統領として初のアジア公式訪問であった。
繁栄のためのインド太平洋経済枠組み(IPEF)は、オーストラリア、ブルネイ、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、タイ、そしてベトナムなどの署名国と米国の間の貿易関係を深めることを目的としている。
新たなイニシアチブは、米国のアジアへの参画促進を目的としたオバマ大統領時代の成果である環太平洋パートナーシップ協定(TPP)からトランプ前大統領が米国を離脱させて5年が経過し、この地域における米国のリーダーとしての役割を強化することを目的としている。
ホワイトハウスによると、この枠組みは貿易やサプライチェーン、気候変動、汚職対策などといった重要な問題に焦点を当てている。
ホワイトハウスとしては、この新たな取り組みが、バイデン大統領が最優先事項としてきた国内のインフレ抑制のための一つの長期的な対策と見なしている。
ホワイトハウスは、「米国はインド太平洋地域における経済大国であり、この地域での米国の経済的リーダーとしての役割の拡大は、米国の労働者や企業、そして地域の人々にとって有益である」と明言した。
ホワイトハウスはまた、IPEFによって米国とその同盟国が、米国の労働者や中小企業、農場主がインド太平洋地域において競争できるよう保証するルールを決定できるようになると強調した。
ホワイトハウスによると、この枠組みは、長期的に見て米国のサプライチェーンをより柔軟なものにし、価格上昇につながる費用面での混乱から消費者を保護することで、コスト削減にも役立つという。
韓国や日本への外遊を行っているバイデン大統領は、日本国の岸田文雄総理大臣との会談の後、待望の枠組みについて発表するため東京の泉ガーデンギャラリーに現れた。
バイデン大統領は、この枠組みが「その目的に共鳴し、目標達成のために機能することができれば、将来的には参加を希望する他の国々にも開かれるだろう」と強調した。
IPEFの枠組みは、貿易とデジタル経済の新たなルールの確立、サプライチェーンの協力推進、気候変動についての新たなコミットメントの構築、マネー・ロンダリングや賄賂の防止に向けた取組み、に焦点を当てた4つの「柱」に分かれている。
この枠組みに則り、各国は「早期警報システム」を立ち上げ、重要鉱物のサプライチェーン計画を策定することで、COVID-19のパンデミックに世界が経験したような、グローバル・サプライチェーンの断絶をより適切に予測及び防止する。
しかしながら、この枠組みは気候変動やその他重要分野に関する具体的な目標を設定しておらず、これに代えて、具体的なコミットメントの構築に向けた議論が開始されることとなる。
【写真】ジョー・バイデン米大統領は2022年5月23日、日本の東京にて、繁栄のためのインド太平洋経済枠組み(IPEF)を発表した。(写真:AFP/国営ベトナム通信社)
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( 翻訳者:奥山和貴 )
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