輸出収入の半分を軍評議会が定める為替レートに基づき両替しなければならないと修正規定
2023年07月14日付 その他-ミャンマーナウ紙 紙


外貨を必要としている権力を奪取した軍評議会は、輸出の際に得た外貨の50%を市場価格よりも低い為替レートでチャットに必ず両替するよう再度(割合を)軽減したが、特別な利益は得られないと商人たちが述べた。

軍が権力を奪取した後、可能な限りの全外貨を管理規制する軍評議会は、輸出の際に得た収益全てをその日のうちにチャットに両替するという計画を2022年4月より開始した。

始めに、輸出によって獲得した外貨の100%を中央銀行の指定レートである1米ドル1850チャットで両替することを定めた。2022年8月には65%を2100チャットのレートで両替するよう改定した。現在、最終的な改定によると50%のみを両替しなければならないと軍評議会の影響下にある中央銀行が本日7月14日に発表した。

収入の全てを自由に使用する権利がなく、権力を奪取した軍評議会が定める為替レートで分割して両替しなければならないため、明らかに利益が残らない、とムセの国境から中国に米を輸出している匿名希望の米商人が述べた。

「国境の米商人にとっては特に変わったことはない。なぜかというと、もともと1トンあたり26万チャット損をしていたからである。今は1トンあたり19万5000チャットほど損をする。それほど大した違いはない。儲からないことに変わりはない」と同氏は言った。

50%を指定の為替レートで両替した後、残りの収入を自由に使用できるが、軍評議会が指定する為替レートは実勢価格より非常に悪いため、利益が少なくなっていると同氏は述べた。

軍評議会が指定した為替レートで1米ドル2100チャット、中国人民元では1元293チャットであるが実際の市場では1米ドル3000チャット、1元430チャットである。軍評議会に支払わず、輸出の収益全てを実勢レートで両替し自由に使用することができれば利益はより大きくなるだろう。

輸出業者は100ドル手に入れると50ドルを1ドルあたり2100チャットで軍評議会のために両替しなければならず、残りの50ドルを市場価格である1ドルあたり3000チャットで両替し使用することができるが、採算はとれなくなっており、輸出が弱いままであると米商人が語った。

外貨危機に直面している軍評議会は、外貨収入のルートを管理規制しているのと同様、その収入が流出しないよう輸入を大々的に制限している。その結果、仕事をすることが難しくなったとマンダレーの匿名希望の貿易業事業主が述べた。

「外貨が多く必要である際に、外貨が流出する可能性のあるルートを全て封鎖したのだ。封鎖した時に、現実的ではない封鎖手段も出てきた。経済的な基準から見れば、どのようにしても受け入れられない」と同氏は語った。

同時に、為替レートの管理規制は需要と供給に基づいているわけではなく、命令によるものであり、その命令に従わない者も処罰されている。

7月12日にも、発令されている命令に従わないといって外貨を両替した会社10社に対し、資格を剥奪したと軍評議会の中央銀行は発表した。

他方では、アメリカやヨーロッパ諸国が経済制裁を実行したせいで、支払い危機に直面している。

6月12日、アメリカ政府は、国家の金融に関して最も重要な役割を果たすミャンマー外国貿易銀行(MFTB)、ミャンマー投資商業銀行(MICB)に対し制裁を実行するという声明を出した。

アメリカによる制裁のために2021年から貿易の際にドルを用いて決済することが困難になった、と軍評議会の商業大臣ウー・アウンナインウーが6月12日にカルカッタにて開催された輸出促進協議会で述べたことを、The Economic Timesが報道した。

軍評議会にとっての最大貿易相手国である中国、タイと、国境貿易の際にドルに代わりそれぞれの国の通貨である人民元、バーツとチャットで決済する制度を2021年12月に開始した。インドとも同様の決済ができるように奮闘している。

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( 翻訳者:M.I )
( 記事ID:6719 )