燃料油の欠乏が日毎に悪化
2023年12月09日付 その他-ミャンマーナウ紙 紙
燃料油が底をついたことをヤンゴン市にある販売店が12月6日に告知(写真―EPA)
燃料油が底をついたことをヤンゴン市にある販売店が12月6日に告知(写真―EPA)

外国通貨が不足してきていることにより、ドルで購入しなければならない燃料油を十分に輸入し供給することができなくなっているため、都市を含む国の至る所で燃料油の不足が日毎に悪化してきている。

燃料油供給の減少のため、多くの小売店で燃料油が欠乏し閉店せざるを得ず、Max、Denko、ミャッミッターモンおよび一部のガソリンスタンドでは、車の長い列ができるほどまで待って購入しなければならないと、ヤンゴン、マンダレー、ネーピードー市の住民が本紙に語った。

今月上旬に始まった燃料油不足が悪化してきており、12月7日と8日にはヤンゴンにあるガソリンスタンドで長時間待ち購入できたことを、ある運転手が語った。

「昨日はトゥワンナの学校の前からMaxガソリンスタンドの行列がターケータ・チャウタイン(というバス停)まで続いていた。どこにでも車の大行列だ。ディーゼルも不足しているので発電機を節約して運転しなければならない。ガスも欠乏している。電気もまた、2時間で一度停電する。停電したら長い時間そのままだ」と安全のために匿名希望の上記ヤンゴン市住民が語った。

「今朝5時アーユー(ARYU)病院横の店への行列はセッサン魚醤工場まで続いていた」

ヤンゴン市タームェ区内の上記の病院と魚醤工場は、歩いて約20分の距離にある。

燃料油の欠乏は軍評議会が拠点としているネーピードーにまで押し寄せており、制限の中で得られた燃料を小売店が十分でない中で販売し、店を開けたり閉めたりしていることをネーピードー・ザブディーリ区のタクシー運転手が語った。

「昨日はというと開発委員会ゲストハウスの前、ミャンマーエコノミックホールディングスの店で、7時に売り始めた。8時半くらいになり燃料油は尽きた。数百台の大行列は手に入れることができず、帰らなければならなかった。非常に困っている。支給されても制限つきだ」と彼は続けて話した。

ガソリンを入れるため夜明けから数百台の車が列をなして待ち、幸運にも購入できた人たちも必要なだけ得ることはできず、車一台につき35000チャット、オート三輪一台につき10000チャット、オートバイ一台につき5000チャット分だけ得ることができたと彼は言った。

小売店においてはガソリン1リットル2500チャット以上であり、並びたくないために闇市において購入するなら1リットル5000チャットから7000チャット払わなくてはならないと、彼は続けて話した。

「人々は皆、不満で爆発しそうだ。しかし、そうすることはできない。心の中では不満である。国家は壊れてしまった状態だ。どうすれば満足できるのか」

マンダレー市においても燃料油の店がたくさん閉店しており、BOCや一部のガソリンスタンドにおいて苦労の末待って買うことができた、とマンダレー市の女性会社員が言った。

ドル危機により燃料油が希少なものとなってきている時に、オイルタンカーが停泊するヤンゴン市ティラワ港で燃料油の卸売りシステムを変更したことを、マンダレー管区マダヤー郡で燃料油販売店を営む人物が言った。

「大きな企業は利益を得たいので、以前はあちこちに声をかけて販売していた。今は、少し制限がされていて利益も相応には得ることができないので(販売を)限定していると思う。彼らが売ってくれる割合は、現在の売れ行きで言うと、1時間2時間で売り切れてしまう。ポンプで出すならあっという間に出ていく」と彼は言った。

そのため、彼の店を含むほとんどの店で燃料油が欠乏しており、一部の燃料油企業経営のガソリンスタンドに入荷して販売すると、短時間のうちになくなってしまうということを彼は語った。

クーデターを起こした軍評議会の統治下において燃料油の欠乏は頻繁に起こり、以前ガソリンスタンドは互いに分け合って販売することができたが、現在ほとんど燃料油が欠乏しており分けて販売することができないと、彼は続けて語った。

「現在近くの市では(燃料油は)どこの市にも無い。彼のところにも分けてやることができない。自分のところのものが尽きたら販売中止するだけだ。好きな場所に探しに行けということだ。企業や何かには時折少し入ってくる。入ってきたら皆で購入してなくなってしまう、すぐに」

クーデター後に、輸出収益とアメリカドルが手に入るルート全てを軍評議会は規制をし、海外からの主要な輸入品である燃料油と食用油という2種類のため、輸入に必要なドルの約半分を優先的に(輸入業者に)販売してやっていた。

ガソリン輸入価格の約40%、ディーゼル輸入価格の約50%を1ドルにつき2100チャット、残りの半分は市場の実勢価格で、と規定して売り、燃料油価格をも指定した価格で流通販売した。

ドル危機となったときに、燃料油(購入)のため安値でドルを(輸入業者に)売ることとドル公定為替レートを規定することも中止したことを今月中に発表した。

燃料油が十分にあることを絶えず言っている軍評議会報道官ゾーミントゥン少将でさえ、ドルの公定為替レート方針の変化のため燃料油市場に影響する可能性があると言っている。

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( 翻訳者:HR.M )
( 記事ID:6801 )