ラカインで軍側の集団が紛争を起こそうとしているということを理解し、耐えて、乗り越えるようNUGが呼びかける
2024年04月21日付 その他 - デルタニュースエージェンシー 紙
軍側の集団が民族的、宗教的な紛争を起こそうとしているため、ラカイン州の住民として互いに信頼、尊重、理解、忍耐の上、注意を払って(この問題を)乗り越えることを要望すると国民統一政府(NUG)が今日発表した。
市内の住宅や国際援助団体の事務所が軍評議会により焼き討ちにあったラカイン州ブーディータウン市の状況に関する声明の中でNUGは先のように警告をし、要望した。
軍側の集団はラカイン州に住むロヒンギャを不法に強制的に兵士として集め、軍事訓練を行い武装させているとNUGが語る。
同様に、軍評議会の軍に対抗しているアラカン軍(AA)(のその行為)に対し、ロヒンギャが反対していると間違って信じ込ませる圧力を掛けさせていることと共に、偽のデモを行わせ、民族紛争を加速させるよう卑劣で狡猾な悪意をもって行動しているとも述べている。
軍評議会が昨日4月20日、ラカイン州シットウェ郡内のロヒンギャを脅迫して連行し、(ロヒンギャに)AAは不要だという意思表明をさせたと地元住民は語った。
「初めは、軍が(AAが不要であるという)意思を示すよう脅迫し連行したのだ。来ないという選択肢はない(と言った)。軍は安全であるよう気を配ってくれた」とシットウェの地元住民の1人が語った。
その他にブーディータウン市内にある国際人道支援団体のオフィスや住居への放火、損壊などの暴力行為をも軍評議会が公然と行っているとNUGは語る。
ラカイン州に住む人々の平和的共存を破壊している軍側の集団のこの破壊妨害行為を強く非難するとNUGが声明で述べた。
クーデター軍評議会は4月14日と15日にブーディータウン市内にある国境なき医師団(MSF)のオフィスや住居200戸以上に対し、軍評議会が訓練し武装させたロヒンギャや地元のロヒンギャの一部と共に放火し損壊したと地元住民が語った。
その他、軍評議会は徴兵制施行からたった数日以内に、ラカイン州シットウェ、ブーディータウン、マウンドー、チャウピュー郡内のロヒンギャ約1000人を強制的に捕え兵役に従事させてAAとの戦闘に送り、兵役に就くための人員リストをさらに要求していると地元のロヒンギャたちが語る。
そのようにロヒンギャを短い期間で訓練し武器を与えて戦わせることは、彼らを死に追い込んでいるようなものである。AAに対してロヒンギャが攻撃しているという風に見えてくるよう行ったのだと地元のロヒンギャは指摘する。
「多くのロヒンギャが戦死した。AAに対しても対抗の意思表明をさせられた。意思表明しない選択肢はないと脅した。良く考えてみると紛争を再度起こすために行っているようだ。それを起こさないように年配者が抑制していく必要がある」とシットウェ郡のロヒンギャの若者が語った。
ブーディータウン郡の年配のロヒンギャも、ロヒンギャとして軍評議会の誘惑や動員に従わない事が必要だと述べた。
ラカイン州内の領域から徐々に退かざるをえなくなっている軍評議会はラカイン地域で民族紛争を起こすため狡猾に動いていることがわかっている、とAAも言っている。
ラカイン州で2012年に起こった民族紛争で少なくとも192人(ムスリム134人、ラカイン58人)が亡くなり、住居8000戸以上が壊され、14万人近くの地元住民が家を捨て避難することを余儀なくされ、難民キャンプで暮らしていると2017年発行のラカイン州諮問委員会の報告書に記載されている。
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( 翻訳者:M.S )
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