日本の学生、生徒による驚きのベトナム語スピーチコンテスト
2024年11月02日付 VietnamPlus 紙
【写真②】言語の重要性について発表する学生(ベトナム通信社)
日本の学生、生徒による驚きのベトナム語スピーチコンテスト
Bất ngờ trong cuộc thi hùng biện tiếng Việt của học sinh-sinh viên Nhật Bản
今回のスピーチコンテストは、大学生だけでなく、高校生や専門学校の学生など、様々な学習レベルの参加者が加わった。
【写真①】スアン・ジウ作の詩「月琴」を朗読する出場者(ベトナム通信社)
11月2日、千葉県にある神田外国語大学で、日本各地のベトナム語を教える8つの大学、短大、高校、専門学校からの21人の学生、生徒によるベトナム語のスピーチコンテストが開催された。
これはまさに、ベトナム語を学ぶ日本の学生、生徒らが交流し、出会い、ベトナム語レベルを向上させると同様にベトナム文化についての知見を深めるための機会であり、それによって学習や今後の進路に良い意味を持つものであった。
ベトナム通信社の日本駐在記者によると、今回の大会は神田外語大が日本でベトナム語を学ぶ学生、生徒のために開催する18回目の大会である。
今年は、大学生だけでなく、高校生や専門学校の学生など、様々な学習レベルの参加者が加わった。
大会の開会式では、神田外語大学アジア言語学科東南アジア専攻主任である岩井美佐紀先生が、ベトナム語学科が2001年4月に設立され、これまでに20期の卒業生を輩出してきたと述べた。
【写真②】言語の重要性について発表する学生(ベトナム通信社)
コンテストは学生、生徒がベトナム語での発表能力、コミュニケーション能力を表現する場であり、これを通じて学習や将来の進路におけるベトナム語の運用能力を向上させるものである。
岩井氏は、将来的に本日の大会に参加した多くの学生が両国の友好の架け橋となることを期待していると述べた。
在日ベトナム大使館を代表して、審査員であるヴ・ティ・リエン・フオン一等書記官兼教育部長は、神田外語大学のベトナム語教育の取り組みや、日本国内でベトナム語を教える大学や高校、専門学校をつなぐ役割を高く評価した。
このプログラムを通じて日本の学生たちは、交流したりベトナム語学習の経験を共有することができ、また今後さらにベトナム文化やベトナム語への関心を高めるであろう。
【写真③】実行委員会はベトナム語を学び始めて1年未満の学生グループの中で最優秀の出場者に賞を授与した。(ベトナム通信社)
今回の第18回大会のスピーチ部門の参加者は、興味深い2つのテーマに基づいてスピーチを行った。1つ目はネルソン・マンデラ元南アフリカ共和国大統領の言葉「聞き手が学習している言語であなたが話すならば、彼はそれを脳で記憶するでしょう。彼の母国語であなたが話すならば、彼は心でもそれを覚えているでしょう。」に関する考えと論評である。
2つ目のテーマは、作家の村上春樹氏の言葉「新しい言語を学ぶことは、新しい人間になることだ」について感じたことに関するスピーチである。
大会では、出場者たちが自身の知識やベトナム語力を活かして、自身の意見や考えを次々に披露した。
立命館アジア太平洋大学の三浦功太郎さんは、ベトナム語を学ぶ経験を新しい視点や新しい考え方で新たな文化を探求する旅のようであると語り、ベトナム語を学ぶ理由を「ベトナムという国と人々が大好き」だからと結論づけた。
韓国出身で昭和女子大学でベトナム語を学ぶソン・カウンさんは、ベトナム語の人称代名詞の面白さについて語った。中でも「アィン(兄)、チ(姉)、エム(弟/妹)」のような人称によって、ベトナム語を話す人がまるで一つの大家族のメンバーように感じられると話した。
カウンさんは、ベトナムの人々が外国人に対して見せる自信、積極性、そして親しみやすさに印象を受け、この姿勢が、日常生活や仕事においての課題を克服する気概を与えてくれると語った。
【写真④】インタビューに回答する春日淳教授(ベトナム通信社)
神田外語大学アジア言語学科ベトナム語教員の春日淳教授はベトナム通信社記者のインタビューに対し、第18回を迎えたスピーチコンテストについて、応募者数は昨年と同程度だが、参加者のベトナム語能力はますます向上していると述べた。
出場者はそれぞれのベトナム語能力に応じてグループに分けられた。例えば、Aグループは大学1年生または高校生、Bグループは大学2年生、Cグループはベトナムへの留学経験がない学生、Dグループはベトナムに6か月以上留学経験のある学生、Eグループはベトナム人の親を持つ参加者が対象である。
春日教授は、本イベントは、日本各地のベトナム語を学んでいる学生たちが学習経験を学び合い、スピーチや詩の朗読を通じてベトナム語の能力を向上させる非常に良い機会であると考えている。
このコンテストでは、ベトナム語を学び始めて間もない学生への機会も用意されており、詩人スァン・ジウの「月琴」や詩人ホアン・タイン・タムの「懐かしき故郷」を感情豊かに朗読することが求められた。
発音に多少ぎこちない部分があるものの、ほとんどの出場者がスピーチを完全に暗記し、自分ならではの感情豊かな表現を披露した。その姿は、応援に駆けつけた先生方や多くの友人、家族から大きな励ましと温かい声援を受けた。
【写真⑤】実行委員会と参加者による記念写真(べトナム通信社)
コンテストの終了に際し、各グループの1位、2位、3位に宮内孝久神田外語大学学長から賞状と記念品が贈られた。
今年のスピーチコンテストで特別賞を受賞した大阪大学の4年生の安藤鳳馬さんはベトナム通信社記者に、受賞時の感激を語り、大学卒業後はある情報技術の会社で通訳となるためベトナムに戻る予定だと述べた。
また、今回のコンテストでは、「白雪姫」の劇の上演や、民族楽器の演奏、特色ある歌の披露などの文化芸術プログラムを通じて、日本の学生・生徒たちが、神田外語大学で日本語を学ぶベトナムの学生たちと交流する機会も設けられた。
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( 翻訳者:池本仁美 )
( 記事ID:7075 )