アディダスの靴を製造するチャンイ工場の労働者らが900チャットしか賃金が引き上げられなかったことを受けてデモを続行
2025年05月19日付 その他 - ピープルズスプリング 紙
アディダスの靴を製造するチャンイ(Tsang Yi)工場の労働者が、職場に行かず抗議活動をする様子
アディダスの靴を製造するチャンイ(Tsang Yi)工場の労働者が、職場に行かず抗議活動をする様子

ヤンゴン市フラインターヤー工業地区でアディダスの靴を製造しているチャンイ(Tsang Yih)靴工場の労働者らの労賃引き上げの要求に対して、1日あたり900チャットという、卵2個分の賃金引上げしか行わなかったため引き続きデモを行っている。

1日の基本給(日当)、残業手当、勤続手当および皆勤手当が合計して7,600チャットしか払われていないため、1日12,000チャットに引き上げるよう工場労働者らが5月14日より要求を行っている。

しかし工場側は、現在支払っている日当5,200チャットに対して特別手当2,000チャット、その他手当400チャットに対して追加手当900チャットを上乗せして合計8,500チャットの日当を支払うということを、5月17日のデモで労働者代表という人たちと合意書により取り決めた。そのため、工場労働者の要求を追加手当の名目でわずか900チャットの賃金引き上げとなった。

皆勤手当を現在の20,000チャットからさらに20,000チャット引き上げるというが、有給休暇以外で欠勤した場合は(翻訳者注:前半で欠勤したら)前半の15日分から20,000チャットを、(翻訳者注:後半で欠勤したら)後半15日分から20,000チャットを差し引くということが合意書に明記された。1時間あたり1,600チャットの残業代も、以前と同じ歩合のまま支払われるということも含まれていた。

そのほか、日当、残業手当、皆勤手当そして勤続手当の引き上げ要求を行うことを1年間禁止するという条項も、合意書に盛り込まれたことがわかった。

その合意書は労働者らの意向に沿っておらず、合意書への署名をした者がこの問題を解決するよう、5月19日に工場労働者らはデモを続けて行った。

また、本日午前中の工場労働者デモにクーデター軍評議会労働省のウー・ウィンシェイン副大臣が来て、労働者に対し職場へ戻るよう呼び掛けていたということを、チャンイ工場の一部労働者が述べている。

「合意書と労働法のことを話した。私たちが要求している日当問題のことについては何も話さなかった。仕事場へ戻るよう言った。今、工場側が引き上げると言っている900チャットは卵2個分にすぎない。場所によっては、その金額では買うことすらできない」と、チャンイ工場の労働者が彼らのデモの状況を本紙に説明した。

ヤンゴン市フラインターヤー区アピィンパダン地区アノーヤター工業団地第2地区にあるチャンイ工場には少なくとも5,000人の労働者がいることがわかっている。

縫製部門における正規の最低賃金を再検討するよう、在ミャンマー欧州商工会議所(EuroCham Myanmar)が要望している。

そのほか、物価高騰のために国内の労働者の最低賃金を8時間(1日)の労働時間で12,000チャットから17,000チャットへ引き上げることを、労働組合も要求している。

軍評議会は、国内の最低賃金を1日につき6,800チャットに定めている。

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( 翻訳者:Y・Y )
( 記事ID:7143 )