ワヒド元大統領長女、摩擦の火種避け:「グス・ドゥル」一族はいずれの大統領候補陣営にも与さず

2014年05月24日付 Kompas 紙
2月28日、ジャカルタで「宗教の名の下の暴力」と題するセミナーで開会のあいさつをするワヒド研究所のイェニー・ワヒド所長
2月28日、ジャカルタで「宗教の名の下の暴力」と題するセミナーで開会のあいさつをするワヒド研究所のイェニー・ワヒド所長
ジャカルタ、kompas.com配信
 故アブドゥルラフマン・ワヒド元大統領の娘であり、イェニー・ワヒドの通称で知られるザンヌバ・アリファー・カフソー・ラフマン・ワヒド氏は、同氏一族が2014年の大統領選挙ではいずれの候補の陣営にも与さないと決定したと述べた。
「グス・ドゥル(故アブドゥルラフマン・ワヒド元大統領の愛称)の一族はすべての陣営に対してよき理解者としての姿勢をとる」と去る5月24日の朝にイェニー・ワヒド氏はメールで述べた。同氏によると、この決定は草の根の支持者レベルで起こりうる摩擦の火種をもたらさないようにするための試みだ。

「ナフダトゥル・ウラマ(NU)の関係者が大統領、副大統領候補ペアの選挙陣営として関与することは尊重する」とイェニー氏は続ける。「その関与が、国民が抱える問題に解決を見出すことを目的とした善意に則ったものであると信じている」

 しかしながらイェニー氏は、NU関係者がどちらの陣営とも関わるようなことになると、信徒間での分裂を引き起こすことにもなると考えている。「ネガティブキャンペーンの激しさに関連して、民衆の間で論争が生まれるだろう」と同氏は付け足した。
 去る5月22日に、イェニー氏はアブドゥルラフマン・ワヒド第4代大統領の一族は未だにどの陣営も支持していないと語っていた。同日のグリンドラ党勢力の副大統領候補者、ハッタ・ラジャサ経済担当調整大臣の訪問を目前に、「今のところ、我々(グス・ドゥル一族)の立場は中立だ」とイェニー氏は述べていた。
 しかし、その翌日の23日にはイェニー氏がグリンドラ党勢力の支持するプラボウォ・スビアント最高顧問とハッタ氏の候補者ペアの支持者側にいるという主張が現れた。この主張はグリンドラ党のアフマド・ムザニ幹事長によって伝えられた。
 マフドMD氏のようにグリンドラ党勢力の陣営に選挙陣営に加わるNU関係者も数名はいるが、闘争民主党勢力の候補者ペアであるジョコ・ウィドド・ジャカルタ特別州知事とユスフ・カラ前大統領を支持することを選んだNU関係者も多い。闘争民主党勢力のペアを支持するNU関係者の中には、ハシム・ムザディNU前議長もいる。


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翻訳者:池山由季美
記事ID:799