幼い日の「ジョコウィ」氏が立ち退きを余儀なくされた話

2014年06月09日付 Kompas 紙
ジョグジャカルタ特別州スレマン県パンダナランのイスラム寄宿舎を訪問する大統領候補のジョコ・ウィドド氏(チェックシャツ着用)とスポークスマンのアニエス・バスウェダン氏(白シャツ着用)
ジョグジャカルタ特別州スレマン県パンダナランのイスラム寄宿舎を訪問する大統領候補のジョコ・ウィドド氏(チェックシャツ着用)とスポークスマンのアニエス・バスウェダン氏(白シャツ着用)
 幼い日の「ジョコウィ」が立ち退きを余儀なくされた話
写真説明:
ジョグジャカルタ特別州スレマン県パンダナランのイスラム寄宿舎を訪問する大統領候補のジョコ・ウィドド氏(チェックシャツ着用)とスポークスマンのアニエス・バスウェダン氏(白シャツ着用)

ジャカルタ、KOMPAS.com配信 
インドネシア共和国大統領候補であるジョコ・ウィドド氏(通称:ジョコウィ)は、幼少期の暮らしについて触れた。親しみをこめて「ジョコウィ」と呼ばれている同氏は、自らもかつて河川敷に住む、貧者としての暮らしを味わったことあると述べた。

 「幼い頃、私の家は河川敷にありました。しかし、その後立ち退きを余儀なくされ、別の借家へ引っ越しました」と、ウィドド氏は去る6月7日、ボゴール市のシアガ・ボジョン・グデ広場の街頭演説時に語った。
 中部ジャワ州のソロで生まれたウィドド氏は、両親が懸命に働いてくれたおかげで教育を受けることができたという。同氏は、その当時は不自由なく生活できていたと述べた。

 「私は裕福な家の生まれではないので、国民がどれほど苦しい思いをしているか感じ取ることができます。幼い頃から贅沢とは無縁の生活を送ってきましたから」と、同氏は続けた。
 ジャカルタ特別州知事の職務を休止しているウィドド氏は、子供を学校に通わせることが困難な親たちにも理解を示した。同氏は、今年大統領に選出された場合、インドネシア学力向上カード(略称:KIP、注釈Ⅰ参照)を導入することを打ち出している。
 壇上で、ウィドド氏はチェック柄の服の懐からインドネシア学力向上カードを取り出した。それから、ボランティアスタッフとボゴール市民の前で、直接そのカードを示した。
 さらにウィドド氏は、インドネシア健康増進カード(略称:KIS、注釈2参照)についても述べた。同氏によれば教育と保健の二つは、インドネシア社会にもっとも必要とされることがらであるという。同氏はさらに、KIPとKISの2つの政策は単なる口約束ではなく、実現のために取り組まれるものであるとも語った。
(注1/インドネシア学力向上カード:経済的理由から学校に通わせられない子供の通学を可能にするよう支援するカード。ウィドド氏がジャカルタ首都特別州で2012年から導入している同様のプログラムの全国版)
(注2/インドネシア健康増進カード:国民の医療へのアクセス向上を目的とした、低所得者が無料で診察を受けられる医療サービス制度。インドネシア学力向上カードとともに、ウィドド氏がジャカルタ首都特別州で2012年から導入している同様のプログラムの全国版)


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翻訳者:岩野誠太郎
記事ID:826