政治法律治安調整担当大臣 「死刑執行はインドネシアの法の堅持にとっての試練」

2015年01月24日付 Kompas 紙
大統領官邸にて、ジョコ・ウィドド大統領に政治法律治安担当調整大臣就任を披露されるテジョ・エディ・プルジャトノ氏。
大統領官邸にて、ジョコ・ウィドド大統領に政治法律治安担当調整大臣就任を披露されるテジョ・エディ・プルジャトノ氏。
ジャカルタ、kompas.com配信

 テジョ・エディ・プルディジャトノ政治法律治安担当調整大臣は、麻薬事件実行犯への死刑執行は、他国からの非難や脅威があっても中止しないと断言した。テジョ大臣は、自国民を死刑執行から救い出そうとする国があるのは当然だと述べた。

 これは法の堅持にとっての試練である。「わが国の国民が他国で死刑になるとしても同じことだ。われわれもきっと擁護するだろう」と、スナヤン地区のFXビルにてテジョ大臣は去る1月20日に述べた。

 テジョ大臣によるとインドネシア政府の、麻薬事件実行犯に対する姿勢は、非常に明確である。テジョ大臣は、このことはジョコ・ウィドド大統領に対し64人の死刑囚から出された恩赦の申請を拒否したことにも示されていると述べた。

 これに先立ち、オーストラリアのトニー・アボット首相は、麻薬事件で受刑者となった2名のオーストラリア人の死刑執行を中止するよう、インドネシア共和国政府に求めた。その2名のオーストラリア人とは、ミュラン・スカマランとアンドリュー・チャンである。

 両者は2005年にバリからオーストラリアに8.2kgのコカインを密輸したことが立証され、2006年に死刑の判決が下された「バリ・ナイン」のメンバーとして知られている。

 このことについてテジョ政治法律治安担当調整大臣は、インドネシア政府は上述の要請には影響を受けないとコメントした。それどころか同大臣は、政府は死刑囚の母国がそれぞれの在インドネシア大使の引き上げを行うと脅してきても心配していないと語った。

「大使の引き上げを行うのは彼らの持つ権限である。オーストラリアと我々の関係にも浮き沈みがある。オーストラリアとてわれわれの船を燃やしたり、難民をわれわれの国に入国させたり、通信傍受をしたりしてきたではないか」と同大臣は述べた。

 去る18日、インドネシア共和国最高検察庁は、6名の麻薬事件実行犯の死刑を執行した。その内5名は外国人であることが分かった。

 死刑執行後、受刑者らの母国であるオランダ、ブラジルの二国は在インドネシア大使を自国へと召還した。


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翻訳者:石本佳奈
記事ID:1237