国家情報庁、「イスラム国」の人材募集ルートは親族ネットワークと示唆

2015年03月16日付 Kompas 紙
国家情報庁のノルマン長官
国家情報庁のノルマン長官
ジャカルタ、compas.com配信

 国家情報庁(BIN)のマルシアノ・ノルマン長官は、「イラクとシリアのイスラム国(ISIS)」の人材募集パターンが親族ネットワークを通じたものであることをインドネシア政府が嗅ぎつけたと述べた。長官によれば、ISISの参加者としてが登録されていることから、このような示唆がなされたということである。

「もし父親とともに暮らしていない幼い子どもたちがいたとすると、このことは父親がすでにISISの支配地域に渡ってしまっていることを意味する。その後、父親は妻と子どもを合流のために呼び寄せることになる」去る3月15日、長官はジャカルタの大統領宮殿でこう述べた。

 長官は国民の海外渡航を制限することは難しいと認めた。渡航を禁止したところで、ISISの信奉者たちが用いる手口はますます多様化するだけであろうという。政府はこの問題を克服するために最善の解決策を模索しているところであるという。

「われわれは直ちに、国民にとって最善の解決策を模索しなければならない」と長官は述べている。

 政府のデータに基づくと、今現在ISISに参加していると推測されるインドネシア人は514人いる。国家情報庁によると、そのうち約50人がすでにシリアにいる。長官によれば、彼らはISIS軍の一員となっているという。

 すでに知られているように、治安維持に出動したトルコ警察によって、シリアへの入国を試みたインドネシア人16人が身柄を拘束されている。インドネシア国籍を持つその16人は3家族から成る。彼らがシリアへ向かうために経由したルートはISISの信奉者たちがよく使用するものである。しかしながら、そのインドネシア人16人がISISへの参加を望んでそのような行動をとったのかどうかは未だ確認されていない。

 先月下旬にもインドネシア人16人が行方不明となり、ISISに参加したのではないかと推測される、といった報告がなされていた。当初、スマイリングツアーを利用しトルコへの観光ツアーに参加していたインドネシア人16人は、途中でそのツアーから離れていた。警察はこの16人の集団の身元を確かめ、トルコで身柄を拘束されているインドネシア人16人とは別集団であることを確認した。


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翻訳者:木村花菜子
記事ID:1296