2度中国人雇い主に空腹な状態におかれたベトナム人労働者は早期の帰国を望む

2015年10月18日付 VietnamPlus 紙
 10月17日、アルジェのベトナム通信社の特派員によると、困窮や困難な状況のために、シムコソンダ社のベトナム人労働者16人のグループは早く帰国できるよう望んでいる。
 このグループは、首都アルジェの東方約460㎞に位置するヘンシュラ県でのドンニャット・ザントー社(中国)の仕事にシムコソンダ社から派遣された55人のうちのベトナム労働者のグループである。さる9月16日に起きた労働者2人への暴行事件後、このグループは引き離され、首都アルジェから南方約200㎞に位置するアインデフラ県にある、これもまた中国の請負業者の別の現場に連れて行かれた。
 ヴォー・クアン・フンさん(ゲアン省ギアダン県出身)は中国人雇い主が連続して労働者に食事を与えない状況について語った。10月2日にこの現場に移ってから今までで、2度空腹な状態におかれた。
 グエン・チュエンさんによると、アルジェリアに来てから、労働者の家族は7月の給料約100米ドルをようやく受け取ったばかりである。現在、彼らは全員お金が底をついている。電話のプリペイドカードをチャージするお金すら残っていない。すべての連絡はベトナムからの家族に頼っている。彼らは、空腹な状態におかれた時のためにシムコソンダ社の代表者であるヴァン・ハイさんが前渡ししたお金を節約しながら使わなければならない。
 一方、カオ・ヴァン・ニャンさん(ハーナム省リーニャン県出身)は不安と生命の懸念を表明した。アルジェリアへ働きに行くためにシムコソンダ社に4800万ドン支払わなければならず、親せきや銀行に借りた人や財産を抵当に入れた人までもいたが、16人全員ができるだけ早く帰国したがっているとニャンさんは言っている。
 労働者たちは16人全員の署名がある帰国申請書をシムコソンダ社の代表に提出した。
 一方、ヘンシュラ県の現場にいる37人の労働者たちも困窮した生活を送っており、同じ要求を提出したが、今まで何の音沙汰もない。
 グエン・ヴァン・グエンさんは、シムコソンダ社の代表が食料品を買うために10月10日から前渡しした500米ドルを使い切ってしまったと述べた。
 さる10月5日、アルジェリアでの労働者たちはドンニャット・ザントー社(中国)の雇い主に殴られたため、助けを求めた。この人達はシムコソンダ社に選ばれて派遣され、この北アフリカの国に来て、ヘンシュラ県の建設現場で上記の中国の請負業者のために働いていたベトナム人労働者55人である。
 ベトナム人労働者によると、彼らが署名した労働契約は日雇い(日払い)で働き、月給が支払われるというものであったが、アフリカに来た時に、中国人雇い主に無理やり請負仕事(出来高払い)に変更させられた。ベトナム人労働者たちは同意せず、反対した。これにより9月16日に彼らが中国人の請負業者に暴行され、ドウ・ホアン・アインさんとダオ・ゴック・クオンさんが怪我をするという事件が起こった。


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翻訳者:高見彩華
記事ID:2007