バスキ知事:「彼らの目的はただひとつ、私自身を投獄し、ジャカルタ首都特別州知事選への参加を阻止することである」

2016年10月14日付 Kompas 紙
ジャカルタ州庁舎で市民と写真に写るバスキ州知事
ジャカルタ州庁舎で市民と写真に写るバスキ州知事
 ジャカルタ、コンパス.com配信
 バスキ・チャハヤ・プルナマ・ジャカルタ首都特別州知事(通称アホック)は、自分への抗議デモを行う様々な団体は、同氏が訴訟に巻き込まれるように長らく企図してきた勢力であると述べた。
 その後、バスキ知事は数か月前にそうした勢力が起こしたデモの例を挙げた。
 バスキ知事によると、そのデモはスンブル・ワラス病院の用地買収やジャカルタ湾の埋め立ての件について、バスキ知事の告訴を求めるものだった。
「デモを行った団体の目的はただ一つであるが、なんとかして私を投獄し、地方首長選に出馬できなくするためものだ」と、去る16日、市庁舎でバスキ知事は語った。

 この日デモを行った諸団体は、バスキ知事がコーランの食卓章51節より引用した、先だっての発言(*註釈1)に対する異議申し立てを目的としていた。

 バスキ知事は数日前にイスラム教徒への謝罪を行っている。そのため、知事は現在デモを行っている団体に対して謝罪をする必要はもはやないと考えている。

「彼らは謝罪を受け入れようとしない。まだデモをしているではないか」と知事は述べている。

 バスキ知事は、自身の発言に関連して生じた問題はすでに終わったことであり、これ以上問題を引き延ばす必要はないとの判断を下している。
 「ナフタドゥル・ウラマー理事会の全ての宗教指導者もそう言っている。総選挙監視委員会も違反行為は何もないと言っている」とバスキ知事は話す。
 バスキ知事への抗議デモは13時頃の開始を予定している。
 市庁舎には既に警戒態勢にある数百名の警察官の姿があり、多数の放水車や有刺鉄線が見られる。

註釈1 バスキ知事は去る9月28日、プロウ・スリブ地区の開発計画に関する集会の場で「ムスリムはイスラム教徒以外の者を自らの指導者としてはならない」とするコーランの食卓章第51節をとりあげ、次期知事選に関して「(このコーランの一節に)だまされて(カトリック教徒である)私に投票しないものもあるだろう」と言及。この「だまされて」という発言はコーランへの冒涜とみなされ物議を醸した。


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翻訳者:岩野誠太郎
記事ID:2842