国民議会議長、「インドネシアはトランプ次期大統領の政策への警戒を」

2016年11月11日付 Kompas 紙
去る11月10日、ジャカルタの国会議事堂敷地内のアデ・コマルディン国民議会議長
去る11月10日、ジャカルタの国会議事堂敷地内のアデ・コマルディン国民議会議長
国民議会議長、「インドネシアはトランプ次期大統領の政策への警戒を」

ジャカルタ、KOMPAS.com配信 
 アデ・コマルディン国民議会議長は、インドネシアは来年1月に大統領に就任する予定のドナルド・トランプ次期大統領主導の下でのアメリカ合衆国のさまざまな政策に警戒しなければならないと述べた。

 アデ議長によると、インドネシア政府はインドネシア国内に損害を与える可能性があるトランプ次期大統領の政策を研究しなければならないという。

 アデ議長は、トランプ次期大統領の当選は、同氏の持つ政治観のゆえにインドネシア社会にも不安がもたらされると語った。

「インドネシア社会は、当初より同氏の所属している政党(共和党)ゆえにではなく、同氏自身が持つ政治観ゆえにトランプ候補の当選に不安を抱いていた。インドネシア国民の大多数が恐れている通りにならないことを願う」と、アデ議長は去る11月10日に、ジャカルタ、スナヤンの国会にて述べた。

 アデ議長はトランプ次期大統領が行うと予測されている経済政策にも焦点を当てた。ゴルカル党の政治家であるアデ議長は、トランプ次期大統領が行うであろう保護主義政策が、他の国々に影響を及ぼし得ると述べた。

インドネシアだけでなく、中華人民共和国や日本といった国ぐにである。

「トランプ次期大統領は保護主義政策をとるだろう。東南アジア諸国だけでなく、中国や日本も影響を受けるだろう」と、アデ議長は述べた。

 アデ議長によると、むしろアメリカ合衆国が悪影響を受ける可能性があるため、トランプ次期大統領は保護主義政策を見直す必要があるという。

 「アメリカのことだけを考えるということが本当にあり得るだろうか。アメリカは全世界の覇権を握っている国であるのに。トランプ次期大統領の政策は、アメリカの利益も損なうことになり、トランプ次期大統領もそのことに気付くだろう」と、アデ議長は続けた。

 トランプ次期大統領の勝利は去るアメリカ東部時間11月9日未明、2時30分に確定した。富豪な実業家であるトランプ次期大統領は、アメリカのベテラン政治家でビル・クリントン元大統領の妻でもあるヒラリー・クリントン候補を破った。


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翻訳者:板井史織
記事ID:2943