600人近くのベトナム人漁民が違法操業によりインドネシアで捕まる

2017年05月05日付 VietnamPlus 紙
インドネシアのタンジュンピナン島で拘束されているベトナム人漁民
インドネシアのタンジュンピナン島で拘束されているベトナム人漁民
 在インドネシア・ベトナム大使館からの情報によると、これまでに、ベトナムの多数の船舶と漁民が違法操業のため、インドネシアの海域を侵犯した。
 これらの漁民はインドネシアの関係当局に拘束され、取り調べのため関係当局の施設がある島々に送還された。
 ホアン・アイン・トゥアン在インドネシア・ベトナム大使は5月5日、「大使館は常にベトナム公民の保護を重視し、違法操業および関連案件を早急に処理する」と述べた。
 大使館は、違法操業を行った漁船および逮捕された漁民のリストに関する情報を入手次第、直ちにベトナム国内の関係当局に通報し、船員の親族の確認を行うとともに、インドネシア側に事案の詳細情報(逮捕された日時、場所、人数など)の提供を求めるべく、大使館幹部が直接交渉したり、口上書を発出したりする。
 大使館はまた、インドネシア側に対し、拘束された漁民に対する人道的対応、漁民の財産の返却、そして、人道的な観点からの漁民の早期釈放を求める。同時に、漁民の帰国のため、ベトナム国内の関係当局(外務省領事局、各地方当局の外務局)と調整するとともに、早急な手続きの実施を要請する。
 インドネシアの関係当局からの資料によると、現在、ベトナムの漁船72隻、漁民約580人が拘束されている。その内、バーリア・ブンタオ省が328人、ビンディン省が62人、カインホア省が58人,ティエンザン省が66人,キエンザン省が44人、フーエン省が6人,ビントゥアン省が13人となっている。
 しかし、大使館の領事担当によると、多くの漁船が偽造の船舶番号を使用していたりするため、発表されている船舶の数は正確ではない可能性がある。
 大使館で領事事務を担当するグエン・ダイン・ザン氏によると、インドネシア側から通報のあったベトナムの漁民リストは実際とは異なっているので、大使館はベトナム公民の保護と漁民の帰国に関する手続きのため、引き続き確認作業を行い、情報を更新していくという。
 インドネシアの海域を侵犯した漁船の処理の過程について、グエン・タイン・ザン氏は、「拘束後、漁船はインドネシアの関係当局の施設に連行される。船長と証言を行う関係者一人が訴訟と判決のため隔離され、残りの船員は大使館宛の公文書により自由の身となる」と説明した。
 証言を行う関係者は船長の判決が出た後に釈放される。船長は地方裁判所の判決内容を全うした後に釈放されるが、その期間は通常、インドネシアの海域および領海の侵犯の度合いにより6か月から6年となる。
 ベトナム大使館は、ベトナム公民に対し、身内の者がインドネシアで違法行為を行ったとの連絡を受けたら、親族は地元の地方当局の外務局と調整し、早急に関連手続きを行うよう注意喚起した。
 漁船が捕まった時からインドネシアの関係当局が漁民の釈放をベトナム大使館に文書で通報するまでの時間は20日から45日かかる。その後、漁民が早めに必要な手続きを終えていれば、インドネシア側から漁民釈放の通報があってから、実際に釈放され帰国できるまでに約2~6週間かかる。
 財産と漁船に関しては、インドネシア側はこれまで、違法操業に対しては強硬な措置を取っており、ほとんどのケースで違法操業した漁船のほぼすべてを破壊している。


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翻訳者:福原百那、山田奈保
記事ID:3482