ジョコ大統領、APEC首脳会議での米中仲裁失敗について語る

2018年11月28日付 Kompas 紙
ジャカルタコンベンションセンターにてインドネシア企業CEO100人のフォーラムで演説するジョコ大統領
ジャカルタコンベンションセンターにてインドネシア企業CEO100人のフォーラムで演説するジョコ大統領
ジャカルタ、kompas.com配信
ジョコ・ウィドド大統領はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議において、敵対する米国と中国の調整を試みた経験について語った。

米国と中国が和解できない場合、世界経済は今後も不安定な状態が続いてしまう。
ジョコ大統領は、去る11月27日ジャカルタで行われたインドネシア企業のCEOが100人集まるフォーラムで演説を行い、上記のように語った。
「東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議関連会合の10日前に行われた、パプアニューギニア、ポートモレスビーでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に私は出席した。我々は、経済力一位と二位の国の代表が意地を張り合っているのを目の当たりにし、両国が合意に至るのは難しいと感じた」と参加しているCEOの前でジョコ大統領は述べた。

ジョコ大統領によると、インドネシアは朝から昼まで敵対する双方の架け橋になろうと試みた。

インドネシアは中立の立場に身を置き、アメリカの味方にも中国の味方にもならなかった。

「あちらにはあのグループ、こちらにはこのグループ、我々はこれを繋ごうとしている中的ポジションであった。2時半まで試みたが失敗し、繋ぐことができなかった」とジョコ大統領は述べた。

ジョコ大統領によると、両国はインドネシアが架け橋になろうとしたことに対し感謝の意を述べた。

しかし、最終的にはこのフォーラムは合意に至ることに失敗した。

「おそらくすでにニュースで読んだかも知れないが、今回APEC史上初めて首脳宣言の発表が断念された」と同大統領は述べた。

ジョコ大統領によると、APEC首脳会議の現状は世界経済がいまだに不安定な状態に襲われる可能性があることを示している。米国と中国の貿易戦争は今後も続いていくだろう。

しかし、ジョコ大統領はCEOに対して、両国の貿易戦争について心配しないように求めた。

同大統領によると、インドネシアは逆にその貿易戦争からチャンスを得られるという。例えば、貿易戦争相手国がかける輸入関税を避けるために、多くの工場はインドネシアを含むアセアンの国々に移転するようになる。
また、インドネシアは両国の市場への輸出を増やすというチャンスも得られる。

「これはインドネシアにとっては、産業を発展させ輸出を増やすチャンスだ」と同大統領は述べた。


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翻訳者:松本晴那
記事ID:4631