中央選挙管理委員会の集計結果拒否、プラボウォ陣営憲法裁判所への提訴拒む

2019年05月17日付 Kompas 紙
グリンドラ党のファディル・ゾン副党首
グリンドラ党のファディル・ゾン副党首
ジャカルタ、kompas.com配信

大統領候補番号2番プラボウォ候補の選挙対策本部は今回の大統領選挙開票結果について、選挙管理委員会による開票結果を拒否したものの憲法裁判所に提訴しない見通しだ。

国家選挙対策本部役員のファドリ・ゾン氏は、当局はそうした手段を取ることはない、なぜなら無益であり、憲法裁判所が大統領選得票数論争を収束できると確信がないからであると語った。

「先述したように、憲法裁判所についてなのだが、国家選挙対策本部は恐らくは憲法裁判所への提訴という手段を取ることはない。なぜなら我々は2014年すでに憲法裁判所に訴える手続きを取り、その結果大統領選問題については役に立たないことが分かっているからだ」と同氏は去る5月15日ジャカルタの議会複合施設にて語った。

ファドリ氏によると、当局は2014年の大統領選について憲法裁判所に提訴した。
当時プラボウォ氏は副大統領候補のハッタ氏と陣営を組んでいた。

中央選挙管理委員会の判定が下り、ジョコ-カラ陣営が53.15%の得票率を獲得し、得票率46.85%のプラボウォ-ハッタ陣営を打ち破る結果となった。

ただちにプラボウォ-ハッタ陣営が憲法裁判所に提訴したものの、ファドリ氏によると公判の際に同陣営が提示した対立陣営による不正行為の証拠が公開されることはなかった。

「憲法裁判所は役に立たない、なぜなら当時公判は非常に長引いていたにも関わらず証拠は公開されることはなく、提示した証拠物には収入印紙が貼られ、合法的なものとして扱われていた」と同氏は述べた。
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グリンドラ党副党首でもある同氏は、「大統領選挙の問題において憲法裁判所に訴えるのは時間の無駄だ、政治活動をしている人物がいるところなのだから。全員ではないかもしれないが、一部はそうである」と述べた。

これに先立って、プラボウォ氏は、選挙管理委員会によって行われた2019年の選挙の投票結果を拒否するつもりと述べている。

プラボウォ氏は不正行為が、選挙運動期間から投票結果の集計が行われている現段階の選挙期間中まで既に起きていると考えているのだ。

5月14日、中央ジャカルタのグランド・サヒドジャヤホテルで開かれた「2019年大
統領選挙の不正事実を明らかにする会」の中で、「私は不正な集計の結果である選挙の投票数の結果を拒否する」と同氏は述べた。

プラボウォ氏は、これまでの間に自らの選挙対策本部はすでに不正疑惑に関する証拠を集めたと述べた。上述の行事において同挙対策本部の技術チームは投票前、投票中、そして投票後に起こった様々な不正に関する説明を行った。その中には架空の投票者リストから政治資金、装置の使用、投票用紙、総選挙管理委員会のウェブサイトにおける誤算に至るまで様々な問題があるという。

同氏は「我々は不公平と不実を容認することは出来ない」とも語っている。

また、同様のことが国家選挙対策本部長のサントソ氏によっても表明されている。同氏によると、その不正の疑いは初めから国家選挙対策本部によって既に報告されていたが、対応はなされなかった。「私達は以前に中央選挙管理委員会のITに対する監査について彼らに文書を送っており、構造的かつ体系的に不正を行う央選挙管理委員会の票数集計システムを停止するよう要求している」とサントソ氏は述べた。


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翻訳者:山崎彩恵
記事ID:4787