ヘンドロプリヨノ氏 「国軍や警察の支持なしに民間人のクーデターが成功した例はない」

2019年05月17日付 Kompas 紙
ヘンドロプリヨノ元国家情報庁長官
ヘンドロプリヨノ元国家情報庁長官

ジャカルタ、kompas.com配信

ヘンドロプリヨノ元国家情報庁長官は、総選挙委員会が5月22日に大統領選の勝者を公表した後もインドネシアが安全で好ましい状況であり続けることを確信している。

「何も問題ない。安心してほしい。インドネシア人はみな、何があろうとも心の底から愛国者であると確信している。インドネシア人でいるのはこりごりだ、とは誰も思っていないだろう。ありえない」とヘンドロプリヨノ氏は去る5月15日の夜、ジャカルタ・クニンガンのカラン・アセム・ウタラ通りのウスマン・サプタ・オダン地方代表議会議長宅にて、断食後の晩餐ののちに述べた。

これは、中央選挙委員会の集計結果を不当だとしたプラボウォ・スビアント候補の態度を見て述べられたものである。一方、プラボウォ陣営は憲法裁判所に提訴しないと表明している。

ヘンドロプリヨノ氏は、プラボウォ氏のこの態度は全く影響がないと考える。また、世間も中央挙委員会の発表を受け入れて、騒動は起こらず、またプラボウォ支持者らによる「ピープルパワー運動」も上手くいかないと確信している。

「どんな名前を冠しても法や憲法に背いて権力を得ようとすれば、それはクーデターである。民間人によるクーデターは許されるものではない」とヘンドロプリヨノ氏は述べた。

「民間人によるクーデターは、国軍・共和国警察に支持されたもの以外が成功した歴史はない。支持されない限りありえない。全くもって見当はずれだ」と元陸軍中将は語った。




これに先立ち、プラボウォ氏は総選挙委員会の公式な集計を「不正まみれである」として拒絶している。一方、ラボウォ-サンディ陣営の選挙対策本部は、得票率54.24%で自陣が大統領選を勝利したのであり。ジョコウィ-アミン陣営は44.14%であったと主張した。

プラボウォ陣営が行なった内部集計の結果が示す得票数は、総選挙委員会の票数集計システムが、全体の82.68%を超える票を集計した結果とは正反対であった。同委員会の集計では、ジョコウィ-アミン陣営が56.23%で、43.77%のプラボウォ-サンディ陣営をリードしていることを示していた。

グリンドラ党中央指導会議諮問委員会のラデン・ムハンマド・シャフィー氏は、プラボウォ・サンディ陣営は不正があったと主張するだろうが、憲法裁判所に提訴しないだろうと語った。同氏はプラボウォ・サンディ陣営がもはや憲法裁判所を信用していないのだと述べた。


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翻訳者:山田伊織
記事ID:4788