ジャカルタ市民で賑わったマクドナルド・サリナデパート店閉店セレモニー

2020年05月11日付 Kompas 紙
去る5月10日午後10時、閉店を一目見ようとマクドナルド・サリナ店周辺を賑わす市民。
去る5月10日午後10時、閉店を一目見ようとマクドナルド・サリナ店周辺を賑わす市民。
ジャカルタ、kompas.com配信

去る5月10日午後10時、複数のジャカルタ市民はアヤムゴレン(インドネシアの鶏肉の唐揚げ)のファストフード店であるマクドナルド・サリナデパート店の閉店を一目見ようと、店舗周辺を賑わした。

この様子は、インスタグラムアカウント(@Mcdonaldsid)にて見られ、中央ジャカルタ市タムリン通りのサリナデパートにあるマクドナルド閉店の瞬間が生中継された。

この生中継は、マクドナルド・サリナデパート店の経営陣が最後の客に記念品を贈呈する様子を映した。

また、同経営陣は営業の歴史に幕を閉じる印として、店のシンボルである入り口を施錠した。

「我々はついにタムリンのマクドナルド・サリナデパート店の終わりの時を迎えた。我々皆の誇りであり、思い出が詰まった場所だった。この場所がなくなることは無念だが、我々はここを去らなくてはならない。これほど早い別れだとは誰も予想していなかった」と、去る5月10日の閉会セレモニーにてマクドナルド・サリナデパート店の経営代表の1人は述べた。

約30年間も営業を続けてきた店舗の閉店を一目見ようと店舗周辺を賑わす、多数の来場者も見られた。

新型コロナウィルスの感染の連鎖を断ち切るため、首都では大規模な社会的制限(PSBB)を施行している最中にもかかわらずだ。

来場者は、インドネシアのマクドナルド1号店の閉店に歓声とともにさよならを告げた。

「また会いましょう、(マクドナルド)サリナチーム頑張れ」と来場者は述べ、店側は拍手で応じた。

「マクドナルド」は、1991年2月22日に中央ジャカルタ市のタムリン通りにあるサリナデパート内にインドネシアで初めてとなるファストフード店を出店したことで知られていた。

インドネシア・マクドナルドのマーケティングコミュニケーション・デジタル・消費者インサイトディレクターであるマイケル・ハルトノ氏は、この1号店の閉店はサリナデパートの施設管理側からの要請に応じたものだと説明している。


同氏によると、サリナデパートの管理者側は、デパートの建物がインドネシア歴史文化保護建造物の一つであることを想定して、事業戦略の変更と建物の改修を行っていく。

「2020年5月10日、午後10時5分をもって、マクドナルドは公式にタムリンのサリナデパート店を閉店とする」と、同氏は去る5月8日、本紙に宛てた発表文の中で述べた。

今回の閉店に際して、マクドナルド・サリナデパート店の従業員たちをジャボデタベック(首都圏)の他店舗に異動させることで、経営陣は雇用を維持していくことを同氏は確言した。


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翻訳者:村山由佳
記事ID:5209