新型コロナウイルス最大の被害者:貧困層、低所得者、非正規労働者

2020年06月06日付 Kompas 紙
去る3月28日、中央ジャカルタ市タナ・アバン駅の歩道橋で店じまいをする露天商たち
去る3月28日、中央ジャカルタ市タナ・アバン駅の歩道橋で店じまいをする露天商たち

Kompas.com配信

中央統計庁(BPS)は去る6月1日、新型コロナウイルスの影響に関する社会人口調査報告書を発表した。

この調査結果は、パンデミックに直面する中で政策を立てるため、関係者に情報を提供する目的で開示された。

報告書では、新型コロナウイルスのパンデミックによって最も影響を受けている社会集団は、貧困層、低所得者、非正規労働者であると述べられている。

低所得者層の回答者のうち70 .53%が収入は減少したと回答したことがわかった。

一方、180万~300万ルピアの所得者層のうちの約46.77%も同じ様な境遇にある。

300万~480万ルピアの所得者層のうちの約37.19%と、480万~720万ルピアの所得者層のうちの31.67%も収入が減少したと回答した。

所得が700万ルピア以上の高所得者層で収入の減少を被っているのは そのうちの30%、つまり回答者10人のうち3人にすぎない。

1週間以内に回答者を得られるよう、この調査では、偶然抽出法、募集法、雪だるま法を組み合わせた非確率抽出法などの手法が用いられた

この方法では、直接の聞き取り調査に比べて偏りがあることや、インドネシア社会のすべての状況を代表するものではない個人のありようの分析に留まっていることなど、いくつかの限界がある。

影響を受けた社会集団に注目

経済開発研究所(Indef)のシニアエコノミストであるナウィル・メッシ氏は、中央統計庁の調査結果は、現状がまさしく同局の調査結果より描き出されたものであることをえことを明示し、強調していると述べた。

同氏によると、同庁によって伝えられたことは、一般的に認識されていることで、あちこちで起こっている。

「中央統計庁によって伝えられたことはすでに一般に認識されている。あらゆる場でだ。よって、中央統計庁の職務は数値的な事実を確認することである」と同氏は去る6月4日、コンパス紙の取材に対して述べた。

「このCOVID-19の影響を受けている社会集団は、露天商や建築労働者、オジェック(バイクタクシー)運転手などを含む、非正規労働者達である。大規模な社会制限が続く間、事実上彼らは操業しないことになる」と同氏は続けた。

中央統計庁の調査結果は、政府がその集団に対する支援に重点を置くための指針になると同氏は述べた。
さえいる場合がある
同氏によると、非正規労働者の収入はただ減っているだけでなく、大規模な社会制限の実施に伴ってなくなってさえいる場合がある

「この調査から、政府がどのように最下層の経済階層に焦点を当て、支援をしなければならないかがわかる」と同氏は述べた。

同氏によると、現在までに政府はすでにそれらの集団に焦点を当て、様々なプログラムを出している。

ただ、村レベルのデータは実際の現状とは一致しない。

このデータの不一致によって、本来なら支援を受ける権利があるはずの一部の国民がないがしろにされてしまう。

「彼らがしっかりとプログラムに含まれるよう、現実に沿うようデータを改善し、データの問題のためにないがしろにされることが起きないようにしなければならない」と同氏は述べた。


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翻訳者:長谷川愛理
記事ID:5307