ジョコ大統領、イスラームを侮辱したとされるフランス大統領の発言を非難

2020年11月04日付 Kompas 紙
去る10月28日、オンラインで開催された第7回インドネシア・イスラム経済フェスティバル(ISEF)2020を開会するジョコ・ウィドド大統領
去る10月28日、オンラインで開催された第7回インドネシア・イスラム経済フェスティバル(ISEF)2020を開会するジョコ・ウィドド大統領

ジャカルタ、Kompas.com配信 - ジョコ・ウィドド大統領は先ごろランスで発生した暴力やテロ行為に対する意見を表明した。

また、ジョコ大統領は、フランスのエマニュエル・マクロン大統領のムスリムを侮辱しているととれる発言も批判した。

「まず初めに、インドネシアはニースとパリにおいて死傷者を出した暴動に対し強く批判する」と、去る10月31日夕方、大統領事務局YouTubeにおける記者会見にてジョコ大統領は述べた。

「次に、インドネシアはイスラームを侮辱し、世界中のムスリムの心情を踏みにじったフランス大統領の発言に対しても強く批判する」とジョコ大統領は述べた。

ジョコ大統領によると、マクロン大統領の発言は世界中の宗教を信仰する人々の間の結束を分裂させるものだという。

しかし現在、新型コロナウイルスの感染収束に、世界の国々が一体となって取り組むことが必要とされている。

ジョコ大統領は、宗教的価値や象徴の威信や神聖さを傷つける「表現の自由」は決して正当化されうるものではなく、また止められなければならない、と述べた。

「宗教とテロ行為を結びつけるのは大きな間違いである。テロはテロだ」と続けた。

「テロリストはテロリストだ。テロリストは宗教とは何ら関係ない」とジョコ大統領は述べた。

最後にジョコ統領は、より良い世界を築くため、インドネシアは世界に団結と宗教への寛容を推し進めるよう呼びかけると述べた。

記者会見ではマアルフ・アミン副大統領、大臣ら、宗教団体の代表らが同席した。

その他、インドネシアウラマー評議会(MUI)、ナフダトゥル・ウラマー、ムハマディア、インドネシアカトリック司教協議会(KWI)、インドネシア・キリスト教会協議会(PGI)、パリサダ・ヒンドゥー・ダルマ・インドネシア(PHDI)、インドネシア仏教協会(Permabudhi)、インドネシア儒教最高評議会(Matakin)などからの代表者らが出席した。

これに先立ち、マクロン大統領のイスラームに関する発言はムスリムをマジョリティとする国々からの反感を買った。

マクロン大統領は、去る10月初旬にパリ郊外でサミュエル・パティという名の教師が首を切断された事件の後、あらゆる「イスラーム分離主義」に対抗していくと述べた。


パティ氏は以前言論の自由に関する授業で、自身の生徒達に預言者ムハンマドの風刺漫画を見せたために殺害された。

この2か月の間に、フランスの風刺週刊誌「シャルリ・エブド」誌がその風刺画を掲載して以来の幾つかの血なまぐさい事件があった。


まず、去る9月24日の「シャルリ・エブド」紙の旧本社近くにおける襲撃すなわち、サウジアラビア・ジッダにあるフランス領事館の警備員に対する襲撃があり、そして10月29日にフランス・ニースで3人が死亡した襲撃があった。


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翻訳者:栗坂舞
記事ID:5545