カレン民族同盟(KNU)議長、要求を満たせば軍評議会と会談するとの文書送付

2021年03月27日付 その他 - ミッズィマ 紙

3月26日

軍評議会(国家統治評議会)のミンアウンフライン議長が、カレン民族同盟(KNU)のソー・ムトゥセィポー議長(*1)に会談を求めたと本部に近い人間が書いている。

KNUはこの会談を退けたのち、要求した項目が満たされれば会談に応じるという、ソー・ムトゥセイポー議長署名入り3月22日日付書簡が出ている。KNUの要求としては以下の8項目が含まれている。

第一は、デモ参加者制圧のため派遣している警官や軍をもとの勤務地に呼び戻し、銃撃停止地域で引き続き駐屯地として拡充して使用している場所から撤退すること、全国の銃撃の停止を発表しそれを具体化すること。第二に拘束している人々を釈放すること、告訴を取り下げること、第三に、デモをしている場所で十分に治療を受ける許可を与えることなどである。
また、第四の要求は、兵士と警察が全国停戦協定(NCA:Nationwide Ceasefire Agreement)の規定を遵守することである。その下に五つの項目があり詳細が記されている。(1)人間の尊厳を損なう激しい殴打、連行、違法行為をやめること、(2)所有物を略奪し、逮捕された人々にむりやり自白させるためのさまざまな処方の行使、訴訟、投獄を行わぬこと。(3)国民に医療行為、医薬品をもたらすことを阻害しないこと。(4)宗教建築物や学校の破壊、あるいは駐屯地としての利用を行わないこと。(5)女性に対する性的暴行、未成年者の逮捕などを行わぬことなどが含まれている。
さらに第五の要求は、クーデターを起こした軍評議会が、この間に発布したすべての命令を廃止すること。第六は国内紛争原因等を検討し解決の努力を行うこと。第七は国際調停を受け入れ、挙国一致内閣を再度結成し、その内閣に権力を譲ること。第八は、フェデラル民主主義国家を樹立し、国軍が政治への関与から退くことを公に宣言すること、などである。

ムトゥセイポー議長は、ミンアウンフライン上級大将と良好な交友関係を有する人として知られており、従来の和平交渉でも重要な人物として扱われてきた。KNUは全国停戦協定(NCA)に同意、署名したが、軍評議会と平和協議を続けることについては中止している組織である。

Mizzima 2021/3/26 12:46

注1 ソーはカレンの人々の男性の敬称(ビルマ語のウーにあたる)。


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翻訳者:ビルマ語メディア翻訳班(TK)
記事ID:5812