軍評議会のウー・テインニュンが係争中の土地で党事務所の開設を試みる

2021年05月08日付 その他 - ミャンマーナウ 紙
軍評議会のウー・テインニュン、4月26日ネーピードーで開催された軍評議会会議で
軍評議会のウー・テインニュン、4月26日ネーピードーで開催された軍評議会会議で
クーデターを起こした軍評議会メンバーのウー・テインニュンが、彼と政治的信念の異なる息子の暮らす家に党事務所を設立する許可を得るため、警察の権力を使って圧力をかけている

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軍評議会メンバーで新国民民主党(NNDP)党首のウー・テインニュンが、ヤンゴンの住居に党事務所を再び開設する試みに家族が同意しなかったため、武装勢力の権力を用いて威嚇したと彼の息子が本紙に話した。

 ヤンゴンのティンガンジュン区の、所有係争中の住宅に、ウー・テインニュンの新国民民主党(NNDP)党員が5月3日と5日に看板を設置しに向かい党事務所を開設しようとし、それを止めたところ、圧力をかけられたとウー・ネーアウンは述べた。
 
 当党事務所開設に関わる脅迫が起こる2週間ほど前の4月21日にも、ウー・テインニュンが党事務所を開設したことのある前述の場所に手りゅう弾での攻撃が発生しており、安全面の懸念があるという。

 「党事務所に手りゅう弾が投げ込まれたため、私は身の危険を心配しなくてはいけないのだ。だから党事務所を受け入れられない」とウー・ネーアウンは話した。
 
 党事務所の開設を拒否した後、5月6日午後に彼の住居にティンガンジュン区警察署長と地区長が訪れ捜索を行ったが、事情に関しては明確には分からないと彼は言った。
 
 上記の出来事に関して本紙はティンガンジュン区警察署に連絡を取り質問をしたが、回答はない。
 
 父と政治的信念が合致しない息子のウー・ネーアウンは、住居から党事務所を撤去しようと2019年から2020年まで選挙委員会へ4度請願してきた。
 
 クーデターを起こすことを軍部に進言していたこと、軍部の背後の連邦団結発展党と共同声明を頻繁に出したことをはじめとし、父であるウー・テインニュンの政治的信念に賛成できず、党事務所を撤去するよう訴えたとウー・ネーアウンが述べた。
1990
 「軍評議会のメンバーの権力を行使し、実の子どもにすらこのように振舞うのであれば、国民に対してはどれだけ残酷で卑劣だろうと考えてほしい」と同氏は語った。
 
 2020年の選挙前に、ミンアウンフライン上級大将と連邦団結発展党が主となり、34政党の党首がネーピードーに集った場で、ウー・テインニュンは国防治安評議会を招集するよう提案した。
 
 ウー・テインニュンは、1990年選挙で国民民主連盟(NLD)選出の人民議会代表の一人であり、NLDがボイコットを行った2010年の選挙の際に、NLDを脱退した。
 
NLD中央執行委員会の元委員であり、同じくNLD党員であったウー・キンマウンスウェ、タンニェイン博士と国民民主勢力(NDF)を設立した。 
 
 国民民主勢力結成一一年で、政党内での信念の違いからウー・テインニュンは、新国民民主党(NNDP)を設立した。
 
 2020年の選挙中、同氏の政党本部があるティンガンジュン区からウー・テインニュンは出馬したが圧倒的差でNLDに惨敗した。この選挙区内では、同氏と協力関係にある連邦団結発展党は候補者を擁立しなかった。
 
 2月1日のクーデター後、ウー・テインニュンは、軍評議会が組織する国家統治評議会のメンバーに着任した。

ミャンマー・ナウ 2021年5月7日発行


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翻訳者:K.Y. K.R
記事ID:5897