テロリスト軍評議会との協力関係停止を民族党が検討中

2021年05月05日付 その他 - ミャンマーナウ 紙
アラカン民族党党首ウー・タートゥンフラにヤンゴンにある党支部にて2020年に面会した際 (写真:Myanmar Now)
アラカン民族党党首ウー・タートゥンフラにヤンゴンにある党支部にて2020年に面会した際 (写真:Myanmar Now)
アラカン民族党は,軍評議会がラカイン州およびラカイン民族の利益に適切に浴する可能性がないほか,統治という点でも何か変化を起こして国民に徹底して貢献しようとする方針が無いと述べた

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ラカイン州で主要政党のアラカン民族党(ANP)党首は,5月5日,テロリスト軍評議会との当面の連携中断を検討中である旨を発表した。

アラカン民族党は,ラカイン州レベル軍評議会の議長や委員の確保を要求したが,軍評議会側からの応答がないため,彼らとの連携解消を検討している旨を,党首のウー・タートゥンフラが述べた。

「我々の要求は受け入れられていない。それゆえ,軍評議会と連携し取り組んでいることが,ラカイン州およびラカイン民族の利益に浴することはないと解釈した。そのため,既に党の中央執行委員会は,国家統治評議会との連携遂行の解消に合意した」と,同氏は本誌に語った。

アラカン民族党は,2月中に党中央会議を開催し,州レベル軍評議会に参加することを要求してきた。

軍評議会側から何の応答もないことに対して,シットウェ市にある党本部では昨日,党の中央執行委員会会議が開催されたこと,また,党会議を召集して軍評議会との協力関係放棄を承認する準備をしていることも,ウー・タートゥンフラは述べた。

また同氏は,テロリスト軍評議会が,ラカイン州およびラカイン民族の利益に適切に浴する可能性はないほか,統治という点でも何か変化を起こして人々のため徹底して貢献しようとする方針が無いとも述べている。

そのように検討中の旨を党首が述べたが,党報道官の1人であるウー・ペータンは,昨日実施された党の中央執行委員会会議の見解は正規のものではないと述べた。

「アラカン民族党の要求に応じたのかについて様子を見ること。応じないのであれば,再度,党会議を召集することのみが決定された。党のCEC(中央執行委員会)に,この問題の決定権は譲渡されていない」と,ウー・ペータンは語った。

アラカン民族党の立場としては,党の要求が受け入れられないため,軍評議会との連携を断ち切ることを検討しているが,党の上層部指導者の1人であるドー・エーヌセインは,クーデター軍評議会メンバーとして任命されている。

そのようにドー・エーヌセインが軍評議会メンバーであることに対する批判に関して,党首ウー・タートゥンフラは次のように述べた。「ドー・エーヌセインに対する評議会参加の申し入れは,ドー・エーヌセイン個人への申し入れである。アラカン民族党に対する申し入れではない。ミャンマー国軍と関係の深い特定の人物からの個人的関係に基づいた申し入れなのである。」

党首は,ドー・エーヌセインは党報道官の1人であるため,党員の立場としてラカイン民族の幸福のための要求と何らかの政策を,連携し実行していくだろうと考慮したとも述べた。

本誌は,クーデター軍評議会メンバーのドー・エーヌセインに接触して質問することを試みたが,未だ回答は得られていない。

アラカン民族党の立場として,ラカインの戦火を逃れて生じている難民の人々が元の居住地に戻れるよう、軍評議会と合同で取り組んでいることが分かった。

ラカイン州における,国軍とアラカン軍の2年にわたる激しい戦闘により,多くの死傷者が出たほか,住居を放棄し避難している人は約20万人にのぼっている。

ミャンマー・ナウ 2021年5月5日


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翻訳者:NY
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