ボロブドゥール寺院を「トゥドン」で訪れた僧侶の忘れられない思い出

2023年06月07日付 Kompas 紙
中部ジャワ州マゲランのトリダルマ寺院でのバンテ・カンタダンモ氏。チレボンよりトゥドンに加わった僧侶の一人でありバンテ・ワワンとの愛称を持つ。
中部ジャワ州マゲランのトリダルマ寺院でのバンテ・カンタダンモ氏。チレボンよりトゥドンに加わった僧侶の一人でありバンテ・ワワンとの愛称を持つ。


マゲラン、kompas.com配信
トゥドン(仏教僧が長距離を歩行して聖地を訪ねる修行)に参加した僧侶たちは去る6月1日、タイから中部ジャワ州マゲランにあるボロブドゥール寺院までの2,600キロを歩くという使命を果たし、4日に同寺院にて数千人の仏教徒とともにワイサック(仏教大祭・ウェーサーカ祭)を祝った。

現在、僧侶たちは全員それぞれの地域と国へと帰っている。タイとマレーシアの僧侶たちは6日、ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港からそれぞれ帰国した。

チレボンからトゥドンに参加したパンテ・カンタダンモ、または親しみを込めてパンテ・ワワンと呼ばれる僧侶も休息のために故郷に戻ったと語った。

同氏は同日の夜、「僧侶たちは皆帰国し、しばらく休息をとるため私も一人チルボン市へ帰り、私たちが先ごろ買った土地を瞑想修業の場として整地しようと思う」とワッツアップの短いメッセージを通してKompas.comに語った。

去る5月30日にマゲランの龍福廟で取材に答えた同氏は、その道のりがタイからインドネシアまで広がるトゥドンの宗教儀式について話してくれた。同氏は、インドネシア国民による大歓迎に大変感銘を受けていた。

同氏はトゥドンの旅は実は瞑想のためだと説明したが、地域の人々の熱狂的な歓迎により、儀式を行うことは難しくなっていた。

 「正直に言うと、タイからマレーシアへの旅は瞑想のためでした。しかし、インドネシアに到着すると、多くの人に出迎えられ、瞑想することが困難になり、ほとんどできなかった。しかし、妨げなどでは全くなく、愛を分かち合うことは、瞑想ができること以外の、僧侶としての私たちの幸せでもある」と同氏は語った。

その他最も印象深い経験として、マレーシアのクランに着いた際の出来事がある。その時、タイから来た僧侶の一人が事故に遭った。バンテ・ワワン氏によると、その僧侶は病院で治療を受け、その後タイへ送還されたようだ。

その後無事回復した同僧侶はインドネシアの仲間のもとに戻ってきた。
「彼は回復した後、再び私たちとともに修行に参加した。ただし、歩くことはできず、彼は車の中にいた。しかし、33人の僧侶と2人の信者が、すべてを終えることが出来たことを私は誇りに思っている」とバンテ・ワワン氏は述べた。

取材に答え、トゥドンの取りまとめ役であったインドネシア上座部仏教ダンマユッダ派閥僧伽のタモン・テルバド代表は、再び自国に戻った僧侶がタイとマレーシア出身であると述べた。
「28人がタイへ、3人がマレーシアへむかった。6日9時30分スカルノ・ハッタ国際空港発のバティック・エアーを利用した」と同代表は語った。


この記事の原文はこちら

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:村田悠馬
記事ID:6678