「ジョコウィ」の昼食会を読む:左右にガンジャールとプラボウォ、向かいにアニエス

2023年11月01日付 Kompas 紙
昼食会のジョコ大統領と次期大統領候補者たち
昼食会のジョコ大統領と次期大統領候補者たち
「ジョコウィ」の昼食会を読む:左右にガンジャルとプラボウォ、向かいにアニス

ジャカルタ KOMPAS.com
ジョコ・ウィドド大統領(通称:ジョコウィ)と2024年選挙の大統領候補3人は去る10月30日に昼食を共にした。

ジョコ大統領はジャカルタのムルデカ宮殿で、先進インドネシア連合のプラボウォ・スビアント大統領候補、PDIペルジュアンガンのガンジャル・プラノウォ大統領候補、統一変革連合のアニス・バスウェダン大統領候補をもてなした。

プラボウォ氏もガンジャル氏もアニエ氏スも長袖のパランバティックのシャツを着ていた。一方、主催者のジョコ大統領は白と青の異なるモチーフのバティックシャツを着ていた。


ムルデカ宮殿の食堂のテーブルにはさまざまな野菜や惣菜が提供された。 ご飯や、ソトラモンガン、アヤムコドク、牛肉の黒胡椒炒め、ローストダック、イカリング、エビの塩卵フライ、カイランチャサピ、オレンジアイスドリンクが並んだ。 4人のエリート政治家たちはテーブルを囲んで座った。 ジョコ大統領は西側に座り、その右側にはガンジャル氏の姿がある。 一方、プラボウォ氏は大統領の左側に座っていた。 そしてアニス氏はガンジャル氏とプラボウォ氏を挟んで大統領の向かい側に座った。

この晩餐会での4人の座り方は世間の注目を集めた。 これを政治的解釈と結びつける人も少なくない。

パジャジャラン大学の政治コミュニケーション・アナリストであるクント・アディ・ウィボウォ氏は、昨日の昼食時のジョコ、プラボウォ、ガンジャル、アニスの座席位置の意味を推測するのは正当だと考えている。

ガンジャル氏がジョコ大統領の右側に座ったのは、彼が保守的だと思われているからではないか、という推測だ。これは、ガンジャル氏がジョコ大統領の知名度上げたインドネシア民主党(通称:PDI)出身であることと関係している。

一方、ジョコ大統領の左側に座るプラボウォ氏は、より進歩的な人物として見られるかもしれない。

大統領の向かいに座るアニス氏は、ジョコ大統領と対極的なる大統領候補というイメージである
去る10月31日、「アニス氏はジョコ大統領とビジョン・ミッション・政策、特にアニス氏の現在のビジョンになっている点で正反対の立場にあると、単に述べることもできる」と、クント氏は本紙に回答した。

個人的には、ジョコ大統領はアニス氏ではなく、プラボウォ氏やガンジャル氏という人物に近いと解釈できる。したがって、その昼食会中ジョコ大統領はプラボウォ氏とガンジャル氏の間に座り、アニス氏はその反対に着席していた。

「ジョコ大統領は、アニス氏とというよりもガンジャル氏とプラボウォ氏とより近い関係にあり、それ故にアニス氏の近くではなくプラボウォ氏とガンジャル氏の近くに座ったのでは」とクント氏は述べた。

しかしながら、クント氏によるとその推測は推測に過ぎないという。大統領と共に昼食をとる時の各大統領候補の座る位置を問うよりも、彼らの理念と使命をしっかりと把握する事の方が国民にとっては重要であるという。

「このように座る位置の意味を分析するのは、各大統領候補者の理念、使命、構想、アイデア、そして2024年に彼らが闘うものと比べたらそれほど重要ではないと私は思う」と同氏は述べた。

プラボウォ氏、ガンジャル氏のみならずアニス氏も、大統領と共に昼食をとった時間は単に軽い話をしただけだったと認めた。

プラボウォ氏は今回の昼食会が親密なムードをもたらすものになるだろうと述べた。同氏によると、ジョコ大統領は3人の大統領候補予定者に対して2024年の大統領選挙がよいムードの中で執り行われるよう忠告した。

「大統領もわれわれも、良いムードが保たれることを期待している
」とグリンドラ党党首であるプラボウォ氏は去る10月30日に語った。

一方で、ガンジャル氏は大統領が大統領候補予定者どうしでコミュニケーションをとるように努めていると述べた。もと中部ジャワ州知事であるガンジャル氏は、ジョコ大統領が良き民主主義制度の後押しをしたいい人であると信じている。

「今、我々の任務は、この総選挙が平和で、役人たちが本当に公平で、すべてが公正に運営され、お互いに注意しあうことだ 」と同氏は述べた。


ガンジャル氏、プラボウォ氏、アニス氏はそろって、昼食会での会話は軽い話題だけだったと述べた。


「先刻我々は和やかに会話した、 沢山のことが話題に上り、多くの議論が交わしたがどれも本当に軽いものだった 、重要なものはなかった」とアニス氏は述べた。


元ジャカルタ州知事のアニス氏も、ジョコ大統領と治安部隊が選挙中に中立を維持できるようにというメッセージを伝えたことを認めた。アニス氏は、安全で平和な大統領選挙を実現するには大統領と治安部隊の中立が重要だと述べた。

「私たちは大統領を愛する多くの人々と頻繁に会うが、大統領を愛する人々は中立を保つよう大統領にメッセージを託している」と同氏は語った。

アニス氏によると、ジョコ大統領はこのメッセージに対して肯定的な反応を示した。

「それは私たちが彼に伝えたことの一つであり彼は前向きに反応してくれたので、私たちの議論はスムーズに進んだ」と元教育文化大臣は述べた。


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翻訳者:高野友揮
記事ID:6763