アムネスティ・インターナショナル: 26年間にわたる改革が逆戻り

2024年05月22日付 Kompas 紙
去る4月29日、中央ジャカルタのインドネシア教会共同体(PGI)サレンバ事務所での討論後のアムネスティ・インターナショナル・インドネシア事務局長ウスマン・ハミド氏。
去る4月29日、中央ジャカルタのインドネシア教会共同体(PGI)サレンバ事務所での討論後のアムネスティ・インターナショナル・インドネシア事務局長ウスマン・ハミド氏。
ジャカルタ、kompas.com配信
アムネスティ・インターナショナル事務局長ウスマン・ハミド氏は、市民の自由に関して闘って勝ち取るという理想は、改革26周年という機にあってまさに逆戻りしたと述べた。

同氏によると、現在インドネシアはまさに法の支配の維持、表現の自由、報道の自由における後退を喫しているという。

同様に、人権(HAM)の尊重と重大な人権侵害の事件に対する調査はますます遠ざかっていると述べた。

「改革は逆戻りし、政策を批判し統制する権利を保障するどころか、国家は改革の理想を無視して市民空間を狭めている」とウスマン氏は去る5月21日の報道声明で述べた。

同氏によれば、新秩序時代によく使われた抑圧の手法が復活しているという。去る5月20日に起きた、意見、表現、集会の権利に対する脅迫や攻撃などだ。

同氏は、パトリオット・ガルーダ・ヌサンタラ(PGN)と呼ばれる集団が、バリ島のデンパサール州で開催されていた人民水フォーラム(PWF)の公開会議を襲撃し、解散に追い込んだと述べた。

アムネスティ・インターナショナルが入手した映像では、同集団がヌサドゥアで開催されていた世界水フォーラムの” 対抗的フォーラム”として非難された同会議に乱入し、中止に追い込んだとしている。

同集団は、同会議がバリ州知事代理の呼びかけに違反したと非難し、人民水フォーラムのシンボルを強奪し、引きちぎり、同フォーラムの参加者に対し暴力行為を働いた。

ウスマン氏は、脅迫や暴力行為は国際フォーラムが開催されると横行すると述べた。

「これは国家が自由の保証を軽んじている証拠である」と同氏は述べた。

同氏は国際的イベントの開催を確保するために一般大衆の手を借りているのではと懸念した。                                                                                                                                                                                
「私たちは政府に対し、2024年の人民水フォーラムの開催期間中は脅迫と暴力を止めるように強く念押しした。国家は圧力をかけずに、集まる国民の権利を保証しなければならない」と同氏は述べた。


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翻訳者:植草涼香
記事ID:6883