公務員給与倍増へ
2015年01月04日付 Prothom Alo紙

(12月21日付)国家公務員給与人事委員会は政府に対し、約140万人の公務員の基本給を最低8200タカ(約12,600円)、最高8万タカ(約123,000円)とする新しい給与体系に関する勧告を行なった。同委員会のモハンモド・フォラシュッディン委員長(元バングラデシュ銀行総裁)は昨日日曜(12月20日)、全委員とともに合同省庁舎を訪れてアブル・マル・アブドゥル・モヒト財務相に勧告書を提出した。今回委員会は給与を67.7%上げる勧告を行なった。公務員給与はこれまで7回改定され、前回は63%上昇している。勧告書ではまた、現在20等級に分かれている給与体系を16等級に見直すとしている。マスコミとの会見でフォラシュッディン委員長は勧告書の内容についてこのように伝え、勧告は過去6年間のインフレ状況、近隣諸国の公務員給与や民間の給与を考慮して作成されたと説明した。
A.B.ミルジャ・モハンモド・アジズル・イスラム・元選挙管理内閣顧問はプロトム・アロ紙のインタビューに答え、公務員給与を5年ぶりに改定することはごく自然ではあるが、上昇率が問題となるかもしれないとの見解を示した。この措置のために国家予算の赤字幅が拡がる可能性があり、一方で昨年は歳入の伸びも思わしくなかったため、政府としては銀行機構からの借り入れを検討する事態となる可能性もあるとミルジャ・アジズル・イスラム元顧問は指摘している。
最高ランク1等級の基本給は現在の4万タカから倍の8万タカとなる。他の等級と同様、これに住宅手当などの手当てが加わる。事務次官他の給与についてフォラシュッディン委員長は、次官級の公務員は政策決定や調整などの責任も背負っており、その報奨として基本給5%すなわち4千タカ上乗せの勧告を行なったと述べた。2等級の基本給は現在の3万3500タカから7万タカへ、以下3等級は2万9千タカから6万タカとするなどとなっており、一番低い16等級は4100タカ(現行の20等級の基本給)から8200タカへ増額となる。現在の8等級と9等級は8等級に統合され、基本給は現在のそれぞれ1万2千タカ、1万1千タカから2万5千タカにすることが勧告された。フォラシュッディン委員長はこれについて、優秀な人材を確保するための措置だと述べた。同様に12等級と13等級、17等級と18等級、19等級と20等級がそれぞれ同一の等級に統合される。今回は各公務員の名義で毎月500タカを積み立てる制度の新設も勧告されている。
勧告書を受け取ったモヒト財務相は「これまで聞いた限りでは勧告書は妥当なものと思うが、今後検討委員会を作って精査したい。これからガイドラインを作成し、それに従って段階的に勧告内容を実施して行くことになろう。来年(2015年)7月1日付で改定を実施したいと思っている」と述べた。公務員給与増額の原資について聞かれた財務相は「既に予算は取ってあり、案ずるには及ばない」と回答し、またインフレが進行するのではという問いに対しては「絶対にありえない」と答えた。
インフレ問題に関してミルジャ・アジズル・イスラム元顧問は「過去には給与上昇の話が出れば物価も上がる傾向があった。さらに民間企業にも圧力がかかってその結果インフレが進行する。しかし今回は政府が、商品のいわれのない値上げの傾向をきちんと監視することができれば、物価上昇はある程度抑制できるのではないか」と述べた。

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(翻訳者:加藤梢)
(記事ID:371)