リビア:トリポリのシナゴーグ閉鎖
2011年10月03日付 al-Quds al-Arabi 紙

■トリポリの軍評議会は旧市街のシナゴーグを閉鎖

2011年10月03日『クドゥス・アラビー』

【ロンドン:クドゥス・アラビー】

昨日月曜(2日)、トリポリの旧市街の軍事評議会はユダヤ教礼拝所を閉鎖すると決定した。この決定は、日曜(1日)にリビア出自のダーウード・アル=ジャラビーが同礼拝所の壁と門を壊したことを経て出された。アル=ジャラビーは、この礼拝所を開所するのに必要な許可を得られなかったため、上記の行為に及んだ。

旧市街地区軍事評議会のジャマール・アル=ガザーウィー議長は、「アル=ジャラビーはシナゴーグに押し入り、壁を壊した。同人は、そのような行為をするにあたり担当当局からいかなる認可も同意も得ていない。」と述べ、「日曜日にこの人物がシナゴーグへやってきて侵入した時、私たちは彼が許可を得ているかどうか尋ねた。彼は許可を得ていると答えたので、我々は許可書を持ってくることで同意した。しかし、彼はそうしなかったのである。」と加えた。

一方、ベンガジのリビア国民議会は声明を発表、日曜日(1日)に「自由リビア」放送が在イスラエルのリビア系ユダヤ人がリビアに戻ってくることに対する同意について報道したことを非難した。

国民議会のアブドゥッラー・マスウード・アル=ダルシーは、『クーリーナー・アル=ジャディーダ』誌が一部を報じた声明の中で、「彼らの財産を回復し、シナゴーグを開くことは奇妙なことで、不思議さや驚きを惹起するることだ。」と述べた。

またアル=ダルシー議長は、移行国民評議会やその執行局が問題の報道を虚偽であるとする声明を発表しない場合は、「リビアの全ての市民社会組織と人民は、新体制打倒のために(街頭に)出るだろう。新体制は、リビア人民の利益と方向性を理解できないのかもしれない。」と脅迫した。

そして、同議長は「本件は、何か別のことの準備として世論を刺激する機微な問題と見なされる。彼らは、この種のこと(=ユダヤ人の帰還やシナゴーグの開設)に同意する者が存在しないと理解すべきだ。」と述べた。

こうした発言は、アル=ジャラビーが月曜日に、同人はトリポリで放置されていたシナゴーグの修理を始めた際、殺すと脅されたと述べた一方での発言である。

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( 翻訳者:柏田千秋 )
( 記事ID:24161 )