シリアのムスリム同胞団スポークスマン、アル=アサド氏をイスラエル国境保護者として非難
2011年12月05日付 al-Quds al-Arabi 紙
■シリアのムスリム同胞団スポークスマン、アル=アサド氏をイスラエル国境保護者として非難
2011年12月5日『クドゥス・アラビー』
【アルジェリア:UPI】
シリアのムスリム同胞団のスポークスマン、ズハイル・サーリム氏は、シリア大統領バッシャール・アル=アサドをイスラエル国境の「保護者」として非難し、これが理由で、現在まで現体制の代わりを見つけることが出来ないのだと述べた。
サーリム氏はアルジェリアの『シュルーク』紙に、火曜日掲載した記事の中で、「シリア問題を論じる際のためらいが、現体制のこの機能的役割を際立たせている、と述べた。
「現在までのところ、現体制の代わりが見つからないのは、この体制がゴラン高原の国境を保護し、40年来、如何なる不都合もなしに、シオニストたちに彼の国土や水を享受させて来たのである。」とみなした。
また、一方、サーリム氏は、イランや、イラク首相ヌーリー・アル=マーリキー、シーア派指導者ムクタダ・アッ=サドル、レバノンのヒズブッラーらを、アル=アサド政権に支援を提供しているとして、非難した。
そして、「この支援は政治、外交、経済、ロジスティックの面で明らかであり、これは、明らかな、隠されていない部分で、我々が話している最も大きな「船」の沈没の一部に過ぎない。」と述べた。
またトルコのスタンスも、現在までのところ求むべきレヴェル以下に留まっており、周知の虚弱な性格をもつアラブ連盟以上のものではない、とみなした。
サーリム氏はまた、現体制の非妥協的態度は、アラブ連盟の制裁により必然的に起こったものである。シリアの解放はシリア人の犠牲に集中するのだから、制裁の影響は限定的なものとなるであろう、と予測した。
また、制裁のシリア民衆への跳ね返えりは避けられず、潜在的な副作用はシリア民衆に課せられた犠牲の一部である、とみなした。
サーレム氏は、イラクやレバノンがシリアに起こっている宗派主義のスタンスを採用したことを非難し、特に、イラクとレバノンのスタンスを結び付けている宗派主義の糸を我々がおさえている限りにおいてアラブ連盟の中に分裂はない、と述べた。
サーレム氏は「アル=アサド政権の非妥協性は、シリア問題の国際化に関して責任を持つ。」事を強調し、カタールの責任を否定した。そして、シリアに起こっているのは、意思をくじく戦いである、と描写した。
さらに体制は、「国民の意思をくじき、奴隷の政治の継続をたくらんでいる。」と述べた。「容赦のない弾圧は国民を闘争の外に追いやっている。」事を注視し、「体制は二つの軸を持った弾圧を用いている。反体制デモの意思をくじく試みと、潜在テロ軍団のこの動きへの参加阻止である。」とした。
サーリム氏は「如何なる真実の改革も、もしその一部であっても、体制の崩壊につながっている。従ってすべての改革に関する話は真実ではありえない。従って、バッシャール・アル=アサド氏は彼の父親のあとを受けて、改革のアプローチから辞したのである。」と評した。
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( 翻訳者:山崎やよい )
( 記事ID:24762 )