「急患!ついでにヨーグルトも!」―いたずらと濫用に悩む被災地救急サービス
2011年12月07日付 Yeni Safak 紙


被災地では、救急サービス用の電話番号112番へのいたずら電話に、隊員たちが悩まされ続けている。

ヴァンで起きた地震のあと、被災地で職務にあたっている他県から派遣された112番の救急隊員たちは、被災地での困難な状況にも関わらず市民にサービスを提供するため尽力している。

しかし救急隊員らは、市民の救助要請に迅速な形で応えようと努める中で、頻繁にかかってくるいたずら電話や間違い電話に不満を漏らしている。

ヴァン県救急サービスのフェルハン・アイデミル院長は、アナトリア通信(AA)に行った説明で、地震発生日以来、救急サービスの妨げとなっている人々の存在について語った。

■8000件中7800件が、いたずら

一番大きい問題はいたずら電話だと話すアイデミル院長は、「日に約8000コールあります。このうちの7800はいたずらなのです。我々はすべての要請をとても真剣に受け取っています。一つずつすべて対処しています。「いたずらか否か」などと考えることはしません。我々にとって人命救助が最優先されるのです」と言った。

アイデミル院長は、すべての要請に細心の注意を払って対処していると述べ、次のように続けた:

「我々が重要だと判断したケースには救急車を送っている。しかし要請がいたずらだったと判明したときは非常に迷惑を被ります。なぜなら同時に本当に深刻な要請だって起こりうるからです。心臓病や交通事故など、非常に緊急を要する状況で救急車がなかったら、救急車を送り出せません。いたずら電話は本当に我々の仕事の妨げとなっています。」

地震が起きた日でさえ、コールセンターに面白半分に電話をかけてきた人々がいたと語るアイデミル院長は、「当時は日に約1万コールありました。すべてに対処しました。しかしこのうち9000件はいたずらでした」と話した。

■「急患!ついでにヨーグルトも!」

緊急サービスセンターが冷やかしの対象とされないようにすべきだと話すアイデミル院長は、以下のように語った:

「ある市民はヨーグルト一個のために電話をしてきたのです。電話での会話はこうでした:『急患だ!来てくれ!来るときについでにヨーグルトも持ってこい。』またある人は、別のものを注文してきました。早朝、子供たちは寝起きに112に電話をして笑っていた。子供たちだけでなく、おしゃべりのために電話をする人が何と多いことでしょう。地震発生以来、この件数は増加しました。テントや燃料用の炭を要望する人々、住所を尋ねる人々、ただのひまつぶしやおしゃべりのために電話をかけてくる人々によって、コール数は増えました。地震発生後、我々に電話をし、面白半分に、『がれきの下敷きになった。助けに来てくれ』と言った人さえいました。」

アイデミル院長は、本当に助けを必要とする人々が緊急サービスを受ける妨げにならないよう、分別のある行動を期待していると述べ、「112番をこれほどまでに悪用するのは止めましょう。実際に差し迫った事態に我々が対応できるよう、協力して下さい。ここで国民のみなさんが理解を示してくれることを我々は期待します。実際に深刻なケースに我々が対応できなかったら、多くの人が命を失う可能性だってあるのです」と語った。

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( 翻訳者:大嶽真梨子 )
( 記事ID:24782 )