ワシントン:アン=ヌスラ戦線の登録は自由シリア軍に対抗するものではない
2012年12月11日付 al-Hayat 紙

■ワシントン:「アン=ヌスラ戦線」をテロ組織に指定することは自由シリア軍に対抗するものではない

2012年12月11日 火曜日 『アル=ハヤート』

【ワシントン、ジュワイス・カルム、ロンドン:本紙】

アメリカ政府関係者高官は昨日(10日)アン=ヌスラ戦線をテロ組織として指定することは自由シリア軍に対抗するものではないと強調し、反対派の武装勢力がアンタルヤ共同指導部の下で統合化しようとする努力を歓迎した。

また、アメリカ高官は本紙に対して、オバマ政権は今日(11日)武器供与をしておらず、今後もそうでありたいと考えている、と述べた。

ワシントンがイラクのアル=カイーダを組織するための新しい呼び名として認識しているアン=ヌスラ戦線をテロ組織として指定することは、アメリカ高官が記者会見の中でメッセージとして述べたものの一つであった。つまり、そのメッセージには「過激派勢力は移行期間においては、役割も居場所もなく、未来のシリアにおいてもない」という発言が含まれた、という。

また同高官はアン=ヌスラ戦線に500件の暴行の責任があるとし、過激派のイデオロギーはポスト・アサド政権においては役割を持たないとした。

アン=ヌスラ戦線のあらゆる資産の凍結に加えて、アメリカと連絡を取ることを禁止するという決定は、アメリカ政府高官によると、アン=ヌスラ前線の地域的な活動の禁止、軍事的能力の麻痺、そして世界を股にかけたアン=ヌスラ前線の指導者がいったい誰なのかを明らかにすることだという。

本紙がアメリカ政府高官に対して、アン=ヌスラ戦線をテロ組織として指定することは、シリアの反体制武装勢力の非過激派分子の武装化を促すのではないか、と尋ねたところ「オバマ政権は現時点では武器供与していない。このことが、政治的解決を助長するのであれば、今後もそうでありたい」と答えた。

加えて、アメリカ政府高官は、この局面は自由シリア軍に反対するものではないと述べ、アンタルヤでの反体制武装勢力の数日前からの努力と共同指導部の組織を歓迎した。またアン=ヌスラ戦線のアンタルヤ会合欠席は、賢明な決定だったとみなした。

アン=ヌスラ戦線のテロ組織指定が、シリア政権にアン=ヌスラ前線に対して軍事攻撃をする余地を与えるのではないかという本紙の質問に対して、アメリカ政府高官は「アメリカはシリア政権内部、および同前線内部にもテロ支援者がいるとみており、我々は双方に対して非難の眼を向けている。シリアの将来は過激な政権にも過激な集団には委ねられるべきではない」と答えた。

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( 翻訳者:小澤菜穂 )
( 記事ID:28529 )