男のおしゃれはイラン・イスラミック・モードで(2):イラン的・イスラム的デザインの発信から大量生産まで
2013年06月06日付 Jam-e Jam 紙
第2回ファジュル・ファッション服飾フェスティヴァルに登場した男性向けファッション(http://www.honaronline.ir/より)
■これまでの成果:150のデザインの大量生産化が実現
ファッション服飾国民財団の政策評議会のメンバーであるゴバディー氏は、これまでファッション服飾フェスティヴァルにおいて披露されたデザインのうち、どれくらいのデザインが大量生産されたか、という質問に答えて、次のように述べた。
昨年のエスファンド月(2013年2月19日~3月20日)に開催されたファジュル[革命の夜明け]・ファッション服飾フェスティヴァルでは、女性向け衣服、子供服、男性向け衣服で、あわせておよそ750ものデザインが披露された。これらのデザインも、現在、同フェスティヴァルの常設展で展示されている。会場ではメーカーの担当者らが自社生産するデザインを選び必要なバックアップを受けることができる 。
また同氏は次のように付け加えた。
昨年のエスファンド月(2013年2月19日~3月20日)に開催された第2回ファジュル・ファッション服飾フェスティヴァルでデザイナーらと衣類メーカーの間で結ばれた契約数についての統計は現在手元にないが、昨年のアーバーン月(2012年10月22日~11月20日)の展示会と1390年(西暦2011年)の[第1回]フェスティヴァルで披露されたデザインのうち、150にのぼるデザインの大量生産化が実現しており、一部は昨年末の第2回フェスティヴァルでも販売された。
ゴバディー氏は、これまでにファッション服飾フェスティヴァルで披露されたデザインが、世の服飾と衣類のスタイル に与えた影響について次のように述べた。
現在世の中で見られる状況が示しているのは、イラン的かつイスラーム的なスタイルをつくり上げることこそが、アパレル業界と人々の服飾に対して影響を及ぼすということである。勿論、現在我々が世の中で一般的に目にするような衣服のデザインは、何も我々のファッション服飾フェスティヴァルで提案されたものに限られるわけではなく、それらは単に我々の手によるプロセスを経ていないというだけである。しかし、これらの展示会やフェスティヴァルで提案された主なデザインを手本した多くの作品[製品]が、大量生産されて市場に出回っている。それには何の問題もない。
■男性用衣服のデザインは女性用衣服のそれよりも難しい
他方で現在、アパレル産業関係者らも以前にも増して、この潮流(新しい男性用衣服のデザインの提案)に関連した、産業省との協力を強調する。衣料品販売のバーザール関係者の一人であるレザー・セフルハーニー氏は、これについてジャーメジャム紙に次のように述べた。
男性用衣服においては、デザインはとても重要です。なぜなら、男性用衣服は女性用衣服ほどデザインが多様ではないため、[ファッション服飾・フェスティヴァル等で]提案されたデザインは、十分に魅力があるはずです。しかし現在、衣類メーカー各社の懸念は生産コストの上昇です。男性向け衣服においても、布地を含む原材料の調達は、非常に重要な問題です。
■国内アパレル産業の経済問題
同氏は続けて、イラン国内で衣類製造のために必要とされる布地の大部分は輸入品であるとしたうえで、次のように述べた。
為替レートの高騰と布地の輸入関税の引き上げは、洋服の生産費用上昇を招いています。もし国内の製織工場が稼働停止し、これらの工場に対し産業省による適切な保護措置がとられなかったら、この国のファッション服飾産業の発展は望むべくもありません。なぜなら、洋服のデザインそのものに加え、原料となる布地の織り方、それにプリントされている柄模様なども、出来上がった洋服を人々にとって魅力あるものとする重要な要素だからです。
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(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:8406055 )
( 記事ID:30508 )