コンピューター犯罪法の問題点(1):イスラーム指導相「フェイスブック利用を違法とする法律は撤廃すべき」
2013年11月06日付 Mardomsalari 紙
最高指導者ハーメネイー師のfacebook page も
フェイスブックのフィルタリング解除の必要性について文化イスラーム指導相が見解を表明したのと時を同じくして、イラン弁護士協会連合会長も、「フィルタリングされたサイトの利用は罪にはあたらない」と述べた。
文化イスラーム指導相はフェイスブックというSNSのフィルタリングを解除し利用しやすくすることについて、以下のように述べた。
フェイスブックだけでなく他のSNSソーシャルメディアも利用可能でなければならない。今現在も、利用可能であるのと同様に。ただし、[これらのメディアの利用を]違法とする制限は撤廃されなければならない。
ILNA(イラン労働通信)の報道によれば、アリー・ジャンナティー同指導相は、デジタル・メディア利用者会議において記者会見し、「フェイスブックのフィルタリングが解除され、利用しやすいものとなるのだろうか」との質問に対し、こう答えた。
この問題はフィルタリング委員会に関わるもので、直接、イスラーム指導省の管轄下にはない。わが省からの代表者が一名、同委員会の構成メンバーとなっているにすぎない。
ジャンナティー同相はさらに、「フィルタリング委員会のメンバーらとで協議すべきは、フェイスブックだけでなく他のSNSも利用可能となり、[これらの利用を]違法とする制限が撤廃されることである」と述べた。
文化イスラーム指導相は、
ハムミーハン(同胞)紙や
ネシャート(喜び)紙の再刊に関連して生じた司法上の問題点についても次のように発言した。
イスラーム指導省は、出版物を保護する義務を負っている。わが省が出版物監視委員会において少数派であるにせよ、出版物を保護すべく努めていく。
ジャンナティー同相は、さらに、「ハムミーハン紙やネシャート紙が司法権 によって直面している問題についても、必ず引き続き取り組んでいくと述べ、可能な限りこの問題を解決する」と強調し、「これらの新聞が出版許可を得ているものであったにも関わらず、何故、司法権がこのような対応を示すのか分からない」と発言した。
このような状況を踏まえ、イラン弁護士協会連合会長は次のように見解を表明した。
フィルター解除ソフト[※]の使用は犯罪であり、フィルタリングされたサイトを利用したユーザーは罪を犯したとみなされる」と法律上、明確に示されているわけではない。
※訳注:ペルシア語でfilter-shekan(フィルター・バスター) と呼ばれるフィルター解除ソフトが、ネットユーザーの間で広く普及している。
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:8407273 )
( 記事ID:32020 )