モロッコ:事務総長の西サハラ訪問を懸念
2016年02月28日付 al-Quds al-Arabi 紙
■潘基文氏のマグレブ訪問がモロッコの懸念を引き起こす
【ラバト:本紙、マフムード・マアルーフ】
3月に行われる国連事務総長のマグレブ地域訪問はモロッコによる多くの懸念を引き起こした。これは同訪問に、ポリサリオ前線の支配の下、解放されたとされる一方、国連がそれを非合法な支配と見なすサハラ諸地域が含まれるとの発表を受けたものである。
モロッコは潘基文事務総長氏が西サハラの東方前線に位置し、アルジェリアとの国境に近いビル・ラフルー地域を訪問し、現地でポリサリオ戦線の指揮官に会うと見ている。国際社会は同地域の主権がポリサリオ戦線にあると見ており、サハラ地域に面した安全地帯にモロッコ軍は侵入していない。これはモロッコ軍がポリサリオ戦線との武装対立の間、アルジェリア軍との衝突を避けるためで、1991年以来の国連監視下での停戦にもかかわらず、平和プロセスは今日に至るまで達成されていない。
ポリサリオ戦線は現地で部隊を展開するために、モロッコが占有したビル・ラフルーとティファリティ地域、また安全地帯外側の他の地域を奪い、これらを解放地と見なした。そしてそこで、部隊を現地で展開し(国際連合西サハラ住民投票ミッション:MINURSO)、ビル・ラフルーをその拠点とした国連に対してモロッコが抗議した軍事的機会をはじめとする様々な機会に、記念活動を組織した。
モロッコ政府高官筋は、「国連の発表によると、潘基文事務総長はMINURSO使節団訪問の一環としてビル・ラフルー地域を訪れる予定で、アルジェリアとポリサリオ戦線とアルジェリアによる報道発表を除いて同戦線の幹部を訪れる予定はない」と述べた。また、同事務総長はビル・ラフルーで同戦線の高官と会見を計画していると述べた。
(後略)
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( 翻訳者:井森彬太 )
( 記事ID:39939 )