レバノン:ベイト・エッディーンからシリアへ愛のメッセージ(1)
2019年07月22日付 al-Hayat 紙


■ベイト・エッディーンからシリアへ愛のメッセージ

【ベイト・エッディーン:本紙】

「シリア――もはや存在しない私の祖国――」が「ベイト・エッディーン芸術祭」内の、フランス在住のシリア人写真家アマル・アブド・ラボ氏による展覧会のタイトルである。展覧会では、1990年から2014年の間にシリアで撮影された写真46枚が展示されている。

アブド・ラボ氏は次のように述べた。「この展覧会はシリアへの愛のメッセージである。この国は私が強く結びついている国であり、その大地は私が根ざすところであり、その民は私が誇りをもって属している民だ。シリアは私の根底にある。しかしそのシリアは、8年間続く戦火に包まれた現在のシリアとは異なるものだ。私の中に生きているものは、シリアの肥沃な田園地帯、歴史が何千年前にも遡る遺跡や礼拝所、通い慣れた騒がしい市場、宴や子供たち、曲がりくねった路地、隠れた小路なのだ」。

同氏はまた次のように続けた。「この展覧会では、いくつかの場所や瞬間を思い起こさせるような写真を集めている。しかし残念ながら、私がシリアで撮影した全ての写真を見つけることはできなかった。それらの多くは様々な都市のあちこちに散逸し、私はそれを気にも留めていなかったのだ。このように、私たちが大切な人とともに過ごした瞬間は、いつも過ぎ去ったものとして見なされ、永遠に失われてからしか、そのかけがえのなさに気が付くことはないのだ」。

(2)に続く

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:松浦葵 )
( 記事ID:47215 )