イギリス:総選挙を控えユダヤ人による労働党反対運動が激化(1)
2019年12月01日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イスラエルはどのように英国の労働党党首に反対するキャンペーンを展開したのか?
【ナザレ:本紙】
イスラエルは近頃、総選挙を間近に控えた英国において、ユダヤ人コミュニティを通して間接的に、労働党に攻撃的なキャンペーンを展開させてきた。
パレスチナのイスラエル研究センター(MADAR)の報告書によると、同キャンペーンに火をつけた人々は、キャンペーンを始動した主要な理由について、労働党内で反セム主義の表れとみなされるものが浸透しているためとしている。しかし、同キャンペーンが2015年の(労働)党首選におけるジェレミー・コービン議員の勝利に際して始まったことは明らかであり、この背景には同氏がパレスチナを支持しており、1967年から占領されているパレスチナの土地におけるイスラエル(およびその行為)に対する批判的な姿勢を持ち続けていることがある。
労働党に反対するこのシオニズムキャンペーンの最新の兆候は、今週の「タイムズ」紙掲載の、英国のラビ長であるエフライム・ミルヴィス氏の記事に顕著に現れている。同氏は記事の中で、労働党の指導部は、反ユダヤ主義を抑制するために十分な対処を行ってこなかったと主張し、英国のユダヤ人の圧倒的大多数は、選挙で労働党が勝利するかもしれないという不安に襲われていると指摘した。
MADARの指摘によると、コービン党首自身が以前から幾度にわたって反ユダヤ主義は毒であり悪であると述べ、政党内における同様の思想の根絶に努めてきたにもかかわらず、ミルヴィス氏は労働党指導部がユダヤ人差別に対処するためにとった方法は「我々が誇りに思う英国的価値観」と矛盾すると述べたという。
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( 翻訳者:高井 万希 )
( 記事ID:48165 )