シリア:政府はシーア派民兵地域におけるコロナウイルス蔓延を否定する(1)
2020年03月17日付 al-Quds al-Arabi 紙


■シリア政府はなぜシーア派民兵地域におけるコロナウイルスの存在を認めないのだろうか?

【アンタキヤ:本紙】

シリア政府とその複数メディアは直近数週間以内に、ダマスカス、ヒムス、ダイル・アッザウルといった複数都市における感染例に関する度重なる報告にもかかわらず、同複数地におけるコロナウイルス感染者の存在を否定した。

関連する複数情報筋は、かねてよりシリアにおけるウイルスの拡散について言及しており、シリア政府に対して事実を隠蔽している疑いをかけ、ウイルス蔓延を否定することについての危険性を指摘していた。さらには、陸路国境や空港においてシリア政権によるいかなる医療措置が講じられない中、イランに属する民兵組織の人員や、ダマスカスに存在するサイイダ・ザイナブ廟にいまだ大挙して集まるイラン人巡礼者グループを経由し、シリア領内へのコロナウイルス感染が拡大したことを明らかにしていた。

ジャーナリストのズィヤード・ライース氏は本紙に対し、ダマスカスのサイイダ・ザイナブ地区がシリアにおいて初のコロナウイルス感染例が確認された地域であることを明らかにした。これは、同地区が常にイランやイラクからやって来るシーア派巡礼者であふれていることが理由である。また、ダイル・アッザウル東部郊外に在するブーカマール市でコロナウイルス感染の同様の拡大が記録されていると述べつつ、「イランに従う民兵組織メンバーのうち数十名がブーカマールで検疫下におかれている」と強調した。

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( 翻訳者:木戸 皓平 )
( 記事ID:48678 )