シリア:反体制派のイドリブにおける後退はイスラーム国を利することになるか?(1)
2020年03月19日付 al-Quds al-Arabi 紙


■反体制派がイドリブにおいて後退を行った場合、イスラーム国は利益を得ることになるか

【アンタキヤ、イドリブ:本紙】

有志連合による空爆により「イスラーム国」が衰退し、そのシリアとイラクにおける最重要拠点が失われ、また同組織の最重要指導者であるアブー・バクル・アル=バグダーディーが殺害された後、同組織はすでにセキュリティ・スタンプを押されてしまった自身の活動における、分散や停滞を味わっている。同組織は最重要拠点を失い、以前のような大規模な軍事作戦は治安上の電撃作戦へと変貌した。「イスラーム国」は、過去にシリア東部・イラク西部を影響下に置いていた時から、こうした電撃作戦を行うことに慣れているのだ。

同様の主題に関連し、ジハーディストグループの指導者であるカフターン・ディマシュキー氏は本紙に対し、イスラーム国はイドリブの戦闘の結末を待望しており、結果によっては組織の活動を再活性化するための利益が得られる可能性があると述べた。解放地域(訳注:イドリブ)の管理に失敗し、シリア北部におけるアサド政権とその同盟国による攻勢を撃退できなかった派閥の行動戦略に失望した戦闘員を再徴兵することが可能であるからだという。同氏はまた、「イスラーム国」が現在シリアの砂漠地帯において政権に対抗して活動しており、連日政権の車列に対して攻撃を行っていることを明らかにした。

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( 翻訳者:木戸 皓平 )
( 記事ID:48684 )