パレスチナ:ナクバ72周年、記憶の継承と帰還の夢(4)
2020年05月15日付 al-Quds al-Arabi 紙

「ナクバ72周年」:祖父たちは子と孫へ、「パレスチナ人追放」の時代を語り、帰還の夢が彼らを誘う(ツイートと動画)(4)

【ガザ:本紙】

もうあまり動けなくなってしまったこの男性は、いまも村への帰還を望み、夢見ていると話を続ける。彼は数十年前、1948年地帯内へ仕事に行く最中、彼が離れた村々に近い地区を通りかかり、大きな苦しみを感じていたと言う。本紙に向けた語りの中では、ある日彼が村を訪れ、その村を見渡し、ナクバの到来以前の暮らしの記憶の数々を回顧したことに焦点を当てながら話した。

この80代の男性が突如話を変え、お年寄りが「移住」と呼ぶ「ナクバ」の時代に話を移した時、彼の顔には悲しみが浮かんだ。そして彼は、あることについて苦しげに話した。それは、シオニストグループがデイル・ヤースィーンなどの、彼の村以外の村々に対して行った虐殺に関することで、その知らせは村のお年寄りや村長にも伝わっていた。その虐殺は、シオニストグループがその他の住民を恐怖に貶め、村から強制的に離れさせるために、パレスチナ人の処刑を意図したものだった。また彼は、彼の村や周辺の村々の住民が、数少ない銃で抵抗したのち、シオニストグループの砲撃と彼らが持つ精巧な武器によって村から村へと海沿いの道を進みガザ地区に着くまでの長い旅へ出ることを余儀なくされたと話す。それは移住者たちが、その長い旅の中で幾度も死を目にした日々のあとのことであった。

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( 翻訳者:YA )
( 記事ID:49271 )