イエメン:全ての当事者が殺害や拷問に関与(1)
2020年06月30日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イエメンにおける複数の非公式収容所にて全ての当事者が殺人と拷問に関与、うち最多は親UAE勢力
【ロンドン:本紙】
複数の人権団体はイエメン国内の複数の非公式収容所で生じた死亡例と拷問の規模について発表した。英「ガーディアン」紙に掲載されたベサン・マッカーナン記者による記事によると、複数の人権団体が行った調査により、イエメン紛争に加担する全ての当事者の(違法暴力行為への)関与と、凄惨な人権侵害の存在が明らかになった。さらにこうした違法拘留は、紛争が開始した5年前から高頻度で行われていたという。
イエメンの人権団体「ムワータナ」は4月から5月の期間で、イエメン紛争に加担する当事者による恣意的拘留(1505例)と拷問(344例)を記録した。同団体はこの報告書を本日公表する。これによると、イランが支援するフーシ派勢力が行方不明者(354例)、拷問(138例)、死亡(27例)に関与している。さらに同団体が調査を行った11棟の非公式収容所において、被留置者に対する水・食料の剥奪や電気ショックなどの行為が行われていたことが明らかになった。
同団体はこれまでに複数回の現地訪問に加え、元被留置者や目撃者、親族や弁護士、さらに戦場を訪れた人々に対する数千回のインタビューを実施している。そしてアラブ首長国連邦に従属し同国から訓練を受けた勢力が、最も被留置者への拷問に関与していることを示した。また被留置者に対する拷問の種類として、数時間にわたる宙釣りや性的虐待、敏感部位への着火といったものが挙げられた。
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( 翻訳者:中鉢夏輝 )
( 記事ID:49450 )