イエメン:全ての当事者が殺害や拷問に関与(2)
2020年06月30日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イエメンにおける複数の非公式収容所にて全ての当事者が殺人と拷問に関与、うち最多は親UAE勢力
【ロンドン:本紙】
同報告書によると、恣意的拘留(419例)、強制失踪(327例)、拷問(141例)、死亡(25例)が、アラブ首長国連邦に近い勢力が保有していた留置所内で発生した。こうした勢力の中には「安全ベルト(Security Belt Forces)」のようなフーシ派と対立する勢力が存在する。
一方「イスラーフ党」のようにサウジアラビアの支援を受ける政府系勢力については、留置所における拘留(282例)、強制失踪90件、拷問(65例)、死亡(14例)に関与しているという。
「ムワータナ」のウサーマ・ファキーフ代表は「公式の収容所における状況は悲惨なものだ。しかし、非公式、または秘密の収容所については大きな不安がある」と述べた。さらに「戦争中に利用が拡大した非公式の収容所において、監視官や家族が被拘留者と面会することはほぼ許されてこなかった」としつつ、「収容所内の死亡例は多数であり、これには紛争の全当事者が人権を尊重していない状況が反映されている」と述べた。
これまでの最多の拘留例数は、フーシ派勢力が管理するサナーア県の諜報局で記録されたものである。同施設は以前、イエメン政府情報局本部であった。元拘留者たちは「ムワータナ」に対し、同施設において抜爪や激しい殴打、電気ショックなどの拷問にさらされていたことを告げた。
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( 翻訳者:中鉢夏輝 )
( 記事ID:49451 )