パレスチナ:イスラエルの教育から消されるパレスチナ市民と占領(1)
2020年07月16日付 al-Quds al-Arabi 紙
■学術的研究:イスラエルの教科書からパレスチナの人々と占領が無きものにされている(1)
【ナザレ:本紙】
合同リストのユダヤ人議員、オーフェル・カスィーフ博士の要請に基づき、クネセトの教育委員会は昨日、公的な教育制度においてイスラエルの教科書からイスラエル・パレスチナ紛争が無きものにされ、排除されている問題についての緊急会合を終了した。
この問題をめぐる議論は、アフニール・ブン・アームース教授(テルアビブ大学)が行った研究を背景に提案されたもので、同研究では占領が歴史、文明、地理の教科書からほぼ完全に消えていることが明らかになった。
クネセトのカスィーフ議員は会合を開き、現在を支配している人々が過去をも支配していると述べた。また、イスラエルの学校教材から紛争がほとんど消滅し、占領とパレスチナの人々の存在が無きものにされていることを確認するブン・アームース教授の研究に言及した。
同議員は続けて、「そうしたことが言及されると、深い議論なしに表面的な調査がなされ、一方で当局への抗議の声は黙殺される。その目的は、人々の歴史認識を歪曲することを通じて占領をめぐる論争に終止符を打つことだ」と述べ、生じている問題は政治的のみならず教育的なものでもあると強調した。また同議員は、知識を得て、疑問をもち、批判的に考えることの重要性が損なわれており、これは長期的な損害で、これにより人々は「思考し参画する市民」の代わりに「従順な下僕」になってしまっていると述べた。
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( 翻訳者:YA )
( 記事ID:49560 )