サウジアラビア:UAE・イスラエル国交正常化をめぐるサウジの立場(1)
2020年08月31日付 al-Quds al-Arabi 紙
■アラブ首長国連邦とイスラエル間の国交正常化をめぐるサウジアラビアの立場とはなにか?
【イスタンブール:アナトリア通信】
複数の米国当局者が(おそらくは彼らが所有するデータに基づいて)主張するところによると、8月13日にアラブ首長国連邦とイスラエルが両国間の国交正常化に合意した後、サウジアラビアとイスラエルが互いに正常な国交を樹立することは避けられないという。
ホワイトハウスの政治顧問であり、ドナルド・トランプ米大統領から中東和平イニシアチブ(世紀の取引)に関する信任を受けるジャレッド・クシュナー氏は、「リヤードとテルアビブは共に良いことを実現し、これはサウジアラビアの経済と国防に利益をもたらすのみならず、域内におけるイランのプレゼンスを減少させること貢献するであろう」と考えている。
クシュナー氏は米国の雑誌による8月26日付のインタビューの中で、「イスラエルとサウジアラビアを含むその他の湾岸諸国との間で同様の合意が結ばれることは不可避であるが、この実現時期に関する問題が依然として残っている」と述べた。
サウジアラビア政府は、アラブ首長国連邦とイスラエル間の国交正常化が発表され、バハレーン、オマーン、ヨルダン、エジプトといった域内の複数国からこれを歓迎する声明がなされてから数日が経過した時期においても、それらをめぐる自国の公式の立場を明らかにしていない。国交正常化を歓迎した4か国は、和平プロセスに何よりも強い関心を持つパレスチナ自治政府、およびアルジェリア、モロッコ、チュニジアといった(UAEを直接非難することはなく)パレスチナ人の権利を改めて確認した諸国からの批判にさらされることとなった。
(2)に進む
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:木戸 皓平 )
( 記事ID:49819 )