オーストリア:オーストリア政府がイスラーム教徒の周辺化と監視を目的とする施設を設立(1)
2020年09月16日付 al-Quds al-Arabi 紙
■オーストリア政府はイスラーム教徒の周辺化と監視のための政策を決定する
【ザルツブルク:アナトリア通信】
オーストリア政府の統合担当大臣は、イスラーム教徒を監視し、彼らに帰属する市民社会組織を周辺化するための新たな措置として、「政治的イスラーム」と呼ばれるものの記録を行うための新施設を設立した。これは「政治的イスラームへ向かう危険な思想との戦い」を口実として実施された。
スザンヌ・ラーブ統合担当大臣は、与党「オーストリア国民党」内でセバスチャン・クルツ連邦首相と同僚議員であり、2名の「専門家」と共に同様の記録機関の創設を主張していた。これら専門家としてはイスラーム教学と社会学の教授であるムハンナド・フールシード氏と、ジョージワシントン大学で過激思想プログラムのディレクターを務めるロレンツォ・ヴィディノ氏の2名が選出され、彼らは同施設がヨーロッパにおける先駆的な一歩であると考えている。
フールシード氏は「穏健派」のイスラーム教徒として広範な評判を博しているが、以前のオーストリア極右政府によるモスク閉鎖決定に対する明白な支持で知られている。この決定は後に行政裁判所によって違法と判断されている。
ヴィディノ氏は、彼自身にアンチイスラーム教徒ネットワークとの関わりが疑われる前歴があるにも関わらず、あるいはむしろそうであることから、クルツ首相率いる政府による「政治的イスラーム」に反対する主張を補強するため、これまでに非常に多く引用されてきた。
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( 翻訳者:原実都姫 )
( 記事ID:49897 )