エジプト:コロナ禍でプラス成長の政府と困窮する市民たち(3)
2020年09月26日付 al-Quds al-Arabi 紙


■エジプトにおける市民の経済的苦難と政府の財政規律

【イブラーヒーム・ヌンワール】

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〇建築法違反による罰金

政府は突如、2019年に発布された建築違反に関する和解法、および今年行われた同法への最新の改正の中に念願のものを見いだした。同法は遡及効により、すべての無許可の住居、許可条件に対する違反、許可証に掲載された建築図面や有効な建設仕様書内の違反に適用される。同法は、(建築)許可権を持つ国家と、許可証における権利保有者、住居の所有者である市民との間で和解を行うことを可能にする。しかし問題はその程度で終わらないことが予想されている。というのも、各県にある国有地を囲い込み、ニュー・カイロのアスムラート区における実験をモデルケースとして、国有地の上に建つスラムの状況を改革するよう指示がなされた。アスムラート区の実験では、ナイル川沿いのマスペロ・トライアングル地区などの国有地の上に建ついくつかのスラム街の住民を新しい地区へ移動させた上、より文明的なモデルを提示し、より多くの収入をもたらす投資計画に向けて国有地を開放した。

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( 翻訳者:下宮杏奈 )
( 記事ID:49985 )