ヨルダン:サウジアラビア大使の奇妙な言動(3)
2021年01月26日付 al-Quds al-Arabi 紙
ナーイフ・ビン・バンダルッサディーリー駐ヨルダンサウジアラビア大使 
ナーイフ・ビン・バンダルッサディーリー駐ヨルダンサウジアラビア大使 

■「シーア派の三日月」と「パレスチナの先鋒」としてのヨルダン・・・サウジアラビア大使は、曖昧さを「ふるいで振りかけ」たり、「マンサフとクナーファ」を気にかけたりしている

【ロンドン:本紙】

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政治評論家たちを困惑させた表現は、スダイリー大使が発した、ヨルダンを「パレスチナ問題の先鋒」と評した部分だ。そして、大使はその注目すべき表現を、アブドゥッラー二世国王陛下への「シーア派の三日月」に対する大っぴらな警告を繰り返すことで締めくくっている。また、ヨルダン・ハーシム家のエルサレム管理権をサウジアラビアは改めて支持するとした。

大使がパレスチナ問題の道筋におけるヨルダンの潜在的な役割に関する情報を持っているか、あるいはヨルダンとサウジアラビアの戦略的パートナーシップの新たなカテゴリーとなりうるような、シーア派の三日月もしくはイランという軸に対抗する軸づくりに関するデータを持っているかでなければ、彼は実質的にはヨルダンの世論に説明をしたことにならず、世論に話しかけていながらも、彼の回廊、すなわち彼の意図の中で歩き回っていただけなのだ。なお、ヨルダンの諸機関はそのようなことを微塵も示唆していない。

スダイリー大使のそのような活動にも関わらず、彼はもっと頻繁に突然姿を現すことを熱望され続けた。そして、すぐに「パレスチナ問題の先鋒」のような表現の意図に関する疑問が生まれた。

サウジアラビアの外交活動においてとても奇妙なのは、ヨルダン人には長期間の政治的記憶があるが、その記憶の中に二国間関係がトップレベルでやり取りされたことがないということだ。

アンマン駐在のサウジアラビア大使は、結局のところ、(粉の入った)ふるいみたいなものを揺らして、(その粉で)本心を覆い隠し、お世辞や曖昧な表現を用いているのだ。そして近々、それがきっと証明されるだろう。

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( 翻訳者:萩原優太 )
( 記事ID:50596 )