エジプト:教科書からコーランの聖句を削除へ(3)
2021年03月01日付 al-Quds al-Arabi 紙
■シーシー大統領、教育カリキュラムからコーランの聖句を削除することを要請... 宗教言説を更新するために
【ハアレツ紙からの転載】
一方で、元宗教財産省長官のサラーマ・アブドゥルカウィー氏は、シーシー大統領を過剰に批判した。アブドゥルカウィー氏は「アラビー21」で行われた同氏に対するインタビューのなかで「イスラーム的アイデンティティであるところのエジプトのアイデンティティを変えようとするアジェンダに注意しなければならない。大統領が反イスラームであることは、彼が宗教言説の発展と呼ばれているものについて、あるいはアズハルとその統率者、そしてイスラーム教を攻撃すべく全メディアを動員することについて言及しはじめた頃から明らかです」と述べた。
教育書の「浄化」は新しい要請ではなく、シーシー大統領は2015年以来、それらが暴力と過激主義を助長するものであるとして、教育カリキュラムから(コーランの)表現や部分、さらには本丸一冊の削除を命じてきた。同年に、ギザ県教育省のブサイナ・キシク(元)省長が、ムスリム同胞団が発行した複数書を燃やし、「ムスリム同胞団の本を燃やすことができて光栄である」と宣言したことをエジプトはいまだに覚えている。その際キシク氏は罷免されたが、本の浄化計画が潰えることはなかった。
宗教言説を更新するという考えは、何世代にも渡ってエジプトに付随してきた。エジプトの偉大な思想家タハ・フサインは1938年に、アズハルの初等・中等学校の教育カリキュラムを国家が監督すべきであると記している。
(後略)
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( 翻訳者:アルバクリ シァイマ )
( 記事ID:50762 )