イラク:教皇の訪問を歓迎するカラクーシュの町(2)
2021年03月08日付 Al-Nahar 紙


■棕櫚の葉とオリーブの枝の下で、傷ついたカラコーシュの町は教皇を熱烈に歓迎する(2)

何世紀もの歴史をもつこの町でキリスト教徒が存在していた痕跡を消そうとする過激派組織の試みにも関わらず、今日町へ帰還した人の数は2万6000人にものぼる。そのうち数千人ものキリスト教徒は日曜(3月7日)、大きな喜びとともに、無原罪の聖母大教会付近や教会の中で教皇を待った。

シリア語の楽曲演奏とバラの花に囲まれながら、教皇は無原罪の聖母大教会に入った。

教会内部には、特別な招待状を持つ人のみが入場を許可された。その中には伝統衣装を着た男女やバラの花を持った子供たちも含まれ、町の特別な日曜日を祝った。
多くの参加者がマスクを着用していなかったが、教会への入場者に対する体温測定など、一部の衛生措置は守られた。

大きな喜びはカラクーシュの住民が受けた痛みの大きさを反映していた。すなわち、戦争の恐ろしさの痛ましい記憶が未だ彼らの中で生き続ける中、彼らは教皇訪問によりかすかな希望の光を見つけたのである。

ジハード主義者はカラクーシュの日常生活の細部に至るまで目を光らせていた…彼らはここで血なまぐさい刑罰や処刑を科し、奴隷市場や公開鞭打ち刑の広場、その他にも暴力的かつ残虐的な人権侵害を確立した。

教皇は日曜、バグディーダ、あるいはハムダーニーヤとも呼ばれるカラクーシュの住民へのスピーチで、これらの傷を癒そうとした。そして「完全な回復への道のりは未だ長いかもしれないが、どうか絶望しないでほしい」と述べた。

そして、宗派間の緊張が今なお存在するこの地域で、教皇は「許す力と同時に戦う勇気が必要である」と付け加えた。

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( 翻訳者:片居木周平 )
( 記事ID:50764 )