ラマダン:ラマダーン中のアラブ諸国を直撃する食料難(1)
2021年04月16日付 al-Quds al-Arabi 紙
■エコノミスト誌:ラマダーンの始まりと共に飢餓の亡霊が紛争地域から湾岸諸国に至るアラブ諸国に訪れている
【ロンドン:本紙】
「エコノミスト」誌に掲載された「イード、断食、そして飢饉:アラブ諸国の政府が食料安全保障を懸念」と題する記事のなかで、「昨年新型コロナウイルスによってラマダーン月の祝祭が縮小させられた。今年の複数のアラブ諸国における規制緩和に伴い、家族たちはラマダーンの雰囲気や儀式を楽しみにしている」と述べられた。しかし、彼らの多くは食卓上に食事を確保するのに苦心している。
また、国連世界食糧計画の推計によれば、9億6000万人が良好な健康状態を保つために十分な食料にありつけていない。そのうち6400万人が12のアラブ諸国に分布しており、つまり6人に一人がアラブ人だ。
そして紛争や経済危機によって、飢饉はいくつかの人々にとっての慢性的な現実になっている。安定した政権ですら世界的な食糧価格高騰の影響に懸念を覚えているのだ。この問題は、国民の半数が飢餓に苦しむシリアとイエメンでより深刻である。シリアにおける必需食品―パン、米、レンズ豆、食用油、砂糖―のフードセットは昨年2月には22%の値上がりを見せ、それ以前の時期と比べて高騰した。今日、その価格は一般的な公務員給料の倍額に相当する。
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( 翻訳者:武田ほのか )
( 記事ID:50931 )