ラマダーン:ラマダーン中のアラブ諸国を直撃する食料難(2)
2021年04月16日付 al-Quds al-Arabi 紙


■エコノミスト誌:ラマダーンの始まりと共に飢餓の亡霊が紛争地域から湾岸諸国に至るアラブ諸国に訪れている

【ロンドン:本紙】

国連はイエメンに飢餓が近づいていると推測している。複数の国際支援団体も、限られた予算を理由に割当額の削減を決定した。また両国においては燃料も値上がりを見せている。肉は多くのシリア人にとって手に入らない贅沢品となり、やがてヨーグルトや果物もそうなるだろう。カロリーの源であるパンはもはや食事のお供ではない、なぜならパンそのものが食事となってしまったからだ。政府支援によるパンを入手するために長時間列に並ばなければならない。ベルリン・フンボルト大学の人工衛星写真を使用した研究では、シリアでは2010年から2018年の期間で943,000ヘクタールもの農業地帯が失われたことが分かった。これは22%の損失に相当する。

その他の国々も新たな試練に直面している。昨年5人家族分のファットゥーシュ一皿の価格が6,000レバノン・ポンド(4米ドル相当)まで到達した。それ以降、財政危機が90%の公定通貨価値の下落を引き起こし、食料品価格は41.7%急騰した。レバノンのほとんどの食品は輸入されているが、レバノン産の製品はさらに値上がりしている。現在のファットゥーシュ一皿あたりの価格は18,000レバノン・ポンドとなっている。

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( 翻訳者:武田ほのか )
( 記事ID:50949 )